自民党の石破茂幹事長は24日のインターネット番組で「自民党に審議拒否させ悪者にするのが民主党の狙いだ。そんな手にはまるのはばかばかしい」と述べた。
すでに民主党は①特例公債法案の成立②衆院の「一票の格差」是正③社会保障制度改革国民会議の設置・・・の三条件が臨時国会中に達成されても年内解散はしない方針に転換した。
虚々実々の与野党攻防が、臨時国会の前に繰り広げられている。
審議拒否の強硬路線だけでは、民主党を屈服させるわけにはいかない。むしろ国会審議の中で野田政権を追及する方が、早期解散に追い込む早道になると自民党は戦略判断を下した。
党内には参院執行部を中心に、なお審議拒否の強硬路線を唱える向きがあるが、安倍総裁は石破幹事長と協議し、硬軟両様の柔軟路線で臨時国会に臨む腹でいる。田中法相の事実上の更迭など野田首相の責任を追及する材料は山ほどある。
たとえ年内解散とならなくても、国民生活に直結する重要法案の処理をして、失点続きの野田政権を国会審議の中で追及する方が得策とみたわけだ。「政局優先」との世論の批判が生まれることを避ける狙いもある。
杜父魚文庫
10821 自民党に審議拒否させ悪者にする手には乗らない 古澤襄

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