10902 3大学不認可は真紀子文科相の暴走  古澤襄

「やっぱりやったかという印象」と政治評論家の浅川博忠氏はバッサリ。文部科学省の大学設置・学校法人審議会が前日に「新設を認める」と答申をしたものを、真紀子文科相は“独断”で不認可と覆した。
史上初”答申覆し3大学不認可”に関係者は大騒ぎとなった。当の真紀子文科相は「全国に大学は約800あるが、質が低下している。量より質が重要」などとまくし立て「事前規制ということではない。イノベーション。フフッ。改革!」と得意げ。
浅川氏は「相手の迷惑を顧みず、思いつきで行動するのは科学技術庁長官、外相時代と変わりなく、全く成長していない。今後も同じことは起きる・・・。」
野田首相の人事下手がまたまた露呈された。もっとも真紀子人事は輿石幹事長が押し込んだそうな、ご本人は文科相にはご不満で、財務相になりたいとゴネた噂も飛び交う。
<田中真紀子文部科学相は2日、文部科学省の大学設置・学校法人審議会が前日に「新設を認める」と答申していた3大学の開学を不認可とした。審議会の決定を大臣が覆したのは、記録が残る過去30年間で初めて。真紀子氏の“独断”で決定を覆された各大学からは「なぜ」「承服できない」と不満の声が上がった。
2013年度の新設が不認可となったのは札幌保健医療大(札幌市)、秋田公立美術大(秋田市)、岡崎女子大(愛知県岡崎市)の3大学。国会内で記者会見した真紀子氏は「大学設置認可の在り方を抜本的に見直す」と明言。公私立大の設置認可を文科相に答申する大学設置・学校法人審議会の見直しを進めると同時に設置認可手続きを厳格化する考えを示した。
会見では大学側の「問題点」に全く触れておらず、文科省は「見直しを先送りしたまま新設を認めることはできないと文科相が政策的判断をした」としている。
大学をめぐっては少子化の進展で、定員割れした私立大は半数近くに上り、授業料減収による教育力の低下などが問題となっている。文科省は10月末、創造学園大などを運営し、経営が悪化している群馬県の学校法人に解散を命じることを決めたばかりだった。
審議会について真紀子氏は「大学(関係者)が委員の大半で、大学同士でお互いに検討している」と批判。「全国に大学は約800あるが、質が低下している。量より質が重要」などとまくし立て「事前規制ということではない。イノベーション。フフッ。改革」と得意げに語った。
大学を新設するには文科相の認可が必要で、学校法人から申請を受けた文科相は審議会に諮問する。審議会は約7カ月間にわたって教育課程、財務状況などを審査。基準を満たしていれば認可される。途中段階で審議会が計画上の問題点などを指摘して大学側に修正を求めており、不認可となることはあまりなかった。
文科省によると、委員は大学関係者22人のほか、民間会社社長やジャーナリストの計29人で構成。任期は2年。現在の委員は平野博文前文科相が4月に任命したという。
内閣改造翌日の10月2日、真紀子氏は同省内で平野氏から約50項目を引き継いだ。大臣就任からすでに1カ月が経過しており、答申が出るまでに問題提起できたはず。
大学側にとっては内閣改造がアダとなった格好。「まさに青天のへきれき」と驚いた文科省の職員もたった1日での“逆転”に「3大学は巡り合わせが悪かったとしか説明のしようがない」とため息をついた。
▼浅川博忠氏(政治評論家)やっぱりやったかという印象です。審議会の抜本的改革は、来春分の開校は認めてから手を付けるのが常識。相手の迷惑を顧みず、思いつきで行動するのは科学技術庁長官、外相時代と変わりなく、全く成長していない。今後も同じことは起きる。(スポニチ)>
<「到底承服できない」――。文部科学相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」が認めていた大学3校の来春開校に2日、田中文科相がストップをかけたことに、大学の地元から強い反発が噴き出した。
「大学が多すぎ、質が低下している」。不認可決定はそのような理由だったが、3校に落ち度はなかった。開校を見込んで準備を進めてきた学生や大学側は突然の決定に振り回され、激しい動揺が広がった。
「直前に言われても困る。また一から考え直せというのか」
秋田市の秋田公立美術工芸短大2年の女子学生(20)は、来春、短大から生まれ変わるはずだった秋田公立美術大(4年制)の3年次に編入する希望を絶たれた。
「(田中文科相には)できれば考え直してほしい」と困惑気味に話した。
やはり編入を考えていた1年の女子学生(19)も「(短大卒業後の)就職は全く想定していなかったので、他大学への編入も考えなくては」と肩を落とした。
4日に予定していた美術大として初のオープンキャンパスも中止が決まった。
秋田市の穂積志市長は記者会見し、「我々は審議会から示された審査基準を一つひとつクリアしてきた。審議会は大臣の諮問機関であり、そこで許可したものを大臣が覆すのは行き過ぎだ」と怒りをぶつけた。近く文科省を訪ね、不認可の撤回を求めるという。
3年前から札幌保健医療大(札幌市)の新設準備を進めてきた学校法人「吉田学園」には1週間前、文科省から「認可に少し時間がかかっているが、手続きに問題はない」と説明があったばかりだった。それだけに鈴木隆・大学設置準備室長は「不認可」の連絡を受け、「あまりに唐突。とても受け入れられない」と憤る。教員約30人は既に内定済み。現在の職場に退職届を提出した人もいる。
来春、4年制大学の岡崎女子大(愛知県岡崎市)を開設予定だった学校法人「清光学園」の長柄孝彦理事長は2日夕、緊急記者会見を開き、「文科省が示している基準をすべてクリアしているのに認可されないのは理不尽。はい、わかりましたとは言えない」と語気を強めた。校舎の改修や備品の購入費としてすでに2億7000万円を投じ、来春から専任教員として新たに12人の採用を内定していた。(読売)>
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