10927 米大統領選、TV局は出口調査の流出阻止に躍起  古澤襄

米大統領選は七日午後には結果が判明するが、オバマ大統領と共和党のロムニー候補の大接戦が予想され、米大手テレビ局はその州での投票が終了するまで出口調査を公表しないと英ロイターは伝えている。
選挙管理当局者は、情報が流出することで、投票率の低下や投票結果に影響が及ぶ可能性を懸念しているという。
<[ロサンゼルス 5日 ロイター]米大統領選挙の投票日が翌日に迫り、民主党のオバマ大統領と共和党のロムニー候補の大接戦が予想される中、米大手テレビ局は出口調査の結果がツイッターなどソーシャルメディアから流出しないよう細心の注意を払っている。
主要テレビ局は、どの候補がリードしているかを示すことになるため、その州での投票が終了するまで出口調査を公表しないことで同意。NBCニュースは、「投票が締め切られていない時点で結果の予測などは行わない」方針を明らかにしている。
選挙管理当局者は、情報が流出することで、投票率の低下や投票結果に影響が及ぶ可能性を懸念している。
今回の選挙におけるオバマ大統領とロムニー候補の支持率きっ抗は、2000年の共和党のブッシュ前大統領と民主党のゴア候補の接戦を思い起こさせる。フロリダ州では、西部での投票が続いている時点で一部のメディアがゴア候補の勝利を予測したが、その後撤回。最終的に同州での投票は再集計され、裁判問題にまで発展した。
出口調査は、エディソン・メディア・リサーチが国政選挙プール(NEP)の委託を受けて実施。NEPはABC、フォックス、CNN、NBC、CBS、AP通信のメディア6社によるコンソーシアム。
出口調査の結果が有権者に影響を与えるという証拠はないが、ソーシャルメディアが社会に浸透する現在、流出したデータは山火事のように広がることになるだろう。
過去に出口調査の結果が流出したことから、大手テレビ局は情報の流出を阻止すべく厳戒態勢を敷いている。ニュース関係者は、以前は一部結果を米東部時間午後1時に入手することも可能だったが、今回の選挙では午後5時まで結果に目を通すことは許可されていないという。
NBCによると、NEPを構成する各社からのアナリスト計6人は、投票日には同午前11時から午後5時まで外出が許可されない部屋でデータ分析を行う予定。電話や電子メールの使用も許可されないという。
米調査機関ピュー・リサーチ・センターのトム・ローゼンスティール氏は、今回の大統領選は大接戦が予想され、ソーシャルメディアも広く普及していることから、結果が流出すれば短時間で情報が広がる可能性が高いと指摘した。(ロイター)>
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