アメリカ議会諮問機関の年次報告書の草案で、中国が2年以内に核兵器を潜水艦に搭載する可能性があると指摘した。英ロイターが伝えている。
それによると中国は「大陸間弾道ミサイル、弾道ミサイル搭載潜水艦、核爆弾搭載爆撃機の三元戦略核戦力を間もなく保持することになる」としている。
中国はSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル=submarine launched ballistic missile)を独自開発し、「巨浪一号」は単弾頭の固体二段式ミサイルで、夏級原子力潜水艦一隻に搭載されて運用されている。射程2,150キロ、単弾頭。
さらに射程8,000キロの「巨浪二号」を新型の晋級原子力潜水艦用に開発中だとされている。
「巨浪一号」は日本の防衛にとって脅威となるが、「巨浪二号」は米国の都市攻撃に使われれば、最大の脅威となる。中国は推計240発の核弾頭を保有しているとみられるが、中国の軍備拡張が核兵器の分野にまで及んでいる。
<[ワシントン 7日 ロイター]米国議会諮問機関の米中経済安保調査委員会は、議会に提出する年次報告書の草案で、中国が2年以内に核兵器を潜水艦に搭載する可能性があると指摘した。
草案は、核拡散防止条約 (NPT) で核兵器保有が認められた5カ国のうち、中国のみが核戦力を拡大させていると分析。その上で、中国は「大陸間弾道ミサイル、弾道ミサイル搭載潜水艦、核爆弾搭載爆撃機の三元戦略核戦力を間もなく保持することになる」とした。
中国潜水艦の核兵器搭載は、東アジアなどに重大な結果を招く恐れがあり、米中の緊張関係を増幅させる可能性もある。
同草案の内容について、在ワシントン中国大使館の報道官からのコメントは今のところ得られていない。ワシントンを拠点とする超党派団体「軍備管理協会(ACA)」によると、中国は推計240発の核弾頭を保有している。(ロイター)>
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