所得倍増を獅子吼した胡錦涛演説は「科学的発展観」を何度も強調したが・・・。庶民とは乖離した党大会の欺瞞、偽善、嘘宣伝。
11月8日、第十八回党大会は北京で開催、市内の警備に140万人が投じられた。庶民と隔絶して、公安と警察に守られた大会が国民の代表というのは、基本が可笑しい。
異変その一は労害である。
人民日報(9日付け)の序列に従うと、胡錦涛のつぎに江沢民、そして呉邦国、温家宝、賈慶林、李長春、習近平、李克強、賀国強、周永康と十名は江沢民をのぞいて政治局常務委員会の序列の順番だった。
つぎに政治局員の順番は下記のようである。
王剛、王楽泉、王兆国、王岐山、回良玉、劉棋、劉雲山、劉延東、李源潮、王洋、張高麗、張徳江、愈正声、徐才厚、郭伯雄。ここまでが現職の政治局員である(薄煕来がぬけたので、常務委員を加えて24名)。
そのつぎがお笑い集団。まるで各派の応援団のように引退した、嘗ての指導者がずらりと雛壇後方に陣取った。 よたよた老人、なかには矍鑠として老人もいるが、「あっと驚き」は江沢民が雛壇中央にどっかと座ったばかりではなかった。
あたかも懐メロ大会のように、李鵬、朱容基、李瑞環、宋平、尉健行、李嵐清、曾慶紅、呉官正、羅干が並んだのだ。
さらに新しく軍事委員会副主任に就任したばかりの許其亮と氾長龍がならび、何勇、令計画と王炉寧までが並んだ。
この序列と顔ぶれを見て、次に予測されるのは14日か15日に予想されている新人事である。
異変の第二は「所得倍増」を胡錦涛が演説で述べたこと(貧富の格差が二倍になる、の間違いでは?)、そして自らの政治綱領「科学的発展観」を何度も強調したことは、過去十年の政策失敗の裏返しを示唆したのではないか。
杜父魚文庫
コメント