11158 「ミサイルさっさと上げて」 藤村官房長官が致命的失言  古澤襄

内閣の大番頭たる官房長官の資質に疑問があった藤村修氏だったが、とうとう致命的失言をやらかした。地元の大阪府吹田市入りした藤村氏は、「北朝鮮のミサイルがいつ上がるかだ。さっさと月曜日(10日)に上げてくれるといいんですけどね」と発言。
日本政府のスポークスマンとして、北朝鮮のミサイル早期発射を期待していると受け止められかねない。軽はずみな発言が国際問題に発展する可能性もある。
藤村氏はその後、記者団に対し、「一部、舌足らずで誤解が生じているとすれば訂正、おわびしたい」と陳謝したが後の祭り。
投票日を前にして重要閣僚の軽はずみな放言が、選挙にマイナスの影響を与えるという自覚のなさは覆い隠すべくもない。
<藤村修官房長官は7日、地元の大阪府吹田市で、衆院選候補者としての今後の大阪入りの可能性を記者団に問われ、「北朝鮮のミサイルがいつ上がるかだ。さっさと月曜日(10日)に上げてくれるといいんですけどね」と答えた。
北朝鮮は10~22日に「人工衛星」と称する長距離弾道ミサイル発射を予告しており、発言は早期発射を期待していると受け止められかねない。藤村氏は直後に釈明して陳謝したが、衆院選への影響は必至だ。

藤村氏の地元入りは4日の衆院選選公示後、今回が初めて。地元メディアから「今日が(大阪入りは)最後になるのか」と聞かれ、微笑しながら答えた。2度目の同様の質問にも、「北のミサイル次第だ。それは(地元に)入りたいに決まっている」と語った。
ただ、藤村氏は政府のスポークスマンとして、北朝鮮のミサイル発射は国連安保理決議に違反すると主張し、米韓両国と足並みをそろえて自制を求めてきた。このため、発言が国際問題に発展する可能性もある。
藤村氏はその後、同市内で再び記者団に対し、「一部、舌足らずで誤解が生じているとすれば訂正、おわびしたい」と陳謝した。
(産経)>
<北朝鮮が「人工衛星」と称して発射を予告している弾道ミサイルに対し、「破壊措置命令」が出された7日、飛行ルートに近い沖縄の自治体では緊急会議が開かれるなど、4月の発射に続き、緊張に包まれた。
自衛隊は迎撃に向けた厳戒態勢を敷き、予告期間の10~22日の間、イージス艦と地対空誘導弾「PAC3」の2段階で万一の落下に備える。
 ◆緊急会議
石垣市役所では7日朝、緊急の危機管理対策本部会議が開かれ、中山義隆市長は緊張した表情の職員らに「市民の安全に万全を期してほしい」と指示。八重山漁協(石垣市)の上原亀一組合長(50)は「万一のことを考えると、(破壊措置命令は)当然だ」と話した。
宮古島市では同日朝、防災無線の試験放送が行われた。同市の担当者は「緊張感は高まっている。万全の態勢を整えたい」と気を引き締めた。
沖縄県教育庁は、県内の幼稚園や小中高校に対し、ミサイルの発射情報が出た場合、児童らを屋内に避難させるよう通知。仲井真弘多(ひろかず)知事は「自衛隊が役目を果たすことが非常に重要だと思う」と話した。
 ◆PAC3
防衛省は、すでに迎撃ミサイル「SM3」を搭載したイージス艦3隻をミサイルが上空を通過するとみられる東シナ海などに派遣。沖縄県の石垣島や宮古島、那覇市のほか、首都圏も含めた7か所にPAC3を展開し、日本の領土や領海にミサイルが落下するおそれがあれば2段階で迎撃する。
東京・市ヶ谷の防衛省では、グラウンドにPAC3の発射機が2基設置され、正門では手荷物検査が行われるなど緊張した雰囲気に包まれた。自衛隊幹部は、「実任務の緊張は訓練とは全く違う」と表情を引き締めた。
警察庁は、ミサイルの破片が落下する事態を想定し、沖縄県内に他県から機動隊員約80人を派遣。北朝鮮のミサイルには、人体に有害な液体燃料「ジメチルヒドラジン」が使われているとみられ、NBC(核、生物、化学)対策部隊も動員し、不測の事態に備える。
 ◆空の便
ミサイル発射予告の影響で、一部の航空便が航路の変更を余儀なくされる。
フィリピン政府は発射予告期間中、ミサイル2段目のブースター(噴射装置)が落下する予定のルソン島北東沖で、飛行機の航行を制限。全日空(ANA)のジャカルタ便やシンガポール便など計5便が飛行ルートを西にずらし、5~15分程度の遅れが出る見通し。
沖縄はこれから年末年始の観光シーズンを迎える。沖縄県観光コンベンションビューローは「表立って騒ぐと、風評被害が心配だ」と不安そうに話していた。(読売)>
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