きょうは16日。寒いが、よい天気。午前中に投票を済ませようと思っている。あとは開票速報を待つだけ・・・。夜の9時から11時にかけて大勢が判明するのだろう。
民主党の葬送曲を聴く楽しみがある。三年三ヶ月、日本政治を混迷させた政党の末路をじっくり見てみたい。自民党がどれだけ議席を伸ばすのか、実のところ、あまり関心がない。政界の因果応報の姿にしか関心がない。
15日の岩手県の杜父魚ブログ読者は806人、岩手県の読者が一日で800人を超えた。茨城県の読者は1678人だから、その半数だが、本籍地の読者が増えているのは楽しい。
早稲田文学の朴文順さんから、昨日メールを頂戴した。
<ご尊父の古澤元様が責任編集されておられた「正統」誌について伺いたいことがございます。小誌では芥川賞候補者の候補時の年齢について調べております。昭和18年の第17回芥川賞候補である相原とく子氏について知りたい。>
相原とく子さんのことは、ある事情があって鮮明な記憶がある。当時は30歳前後の女流作家だったが、東京牛込のわが家で編集同人の会合があると、よく来ていた。
戦時下で国防婦人会が幅をきかせている世相の中で、奔放な性格が目立つ人だった。父は相原とく子さんの文才を評価して優しかった。その父をみる母の目が、いつも三角になって機嫌が悪くなる。
相原とく子さんが「正統」の昭和18年5月号に発表した「椎の実」が、昭和18年の第17回芥川賞候補作品となった。
母は「正統」の全冊を大切に保存していた。だが昭和18年5月号だけは欠落している。昭和18年6月号があるのに・・・。
「正統」に掲載された「連絡員」で倉光俊夫さんが、第16回芥川賞を受賞している。朝日新聞の記者だった作家で、わが家とは家族ぐるみのつき合いだった人である。
戦時下の青年文学者の状況については、拙著「澤内農民の興亡」(朝日書林)で詳しく書いてある。早稲田文学の朴文順さんに「お望みなら拙著の残冊があるので、お送りします」と返信のメールを送ったところである。
杜父魚文庫
11226 第17回芥川賞候補となった相原とく子のこと 古澤襄

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