11236 落選続々 「小沢時代」に幕 古澤襄

民主党以上に深刻な敗北を噛みしめているのは「日本未来の党」であろう。原発ゼロや「きれいな琵琶湖」を訴えた嘉田代表が国民に届かなかったから惨敗に終わった。
それよりも惨敗を噛みしめているのは小沢一郎氏ではないか。小沢王国といわれた岩手で比例復活を含めて自民4,民主2,未来2という選挙結果は屈辱的である。私は比例復活を含めて「日本未来の党」は15、6議席はとれると読んでいた。それが9議席というヒトケタ。
小沢氏はすでに来夏の参院選をにらんで、党体制の建て直しを考えているに違いない。多くの「国民の生活が第一」の同志を失った。衆院選の投票結果を分析し、落選者の中から参院選の候補者を擁立するのではないか。前回の参院選で自民党がこの戦術をとって菅民主党に勝っている。
ただ、これは選挙の玄人が考える手法で、嘉田代表周辺には抵抗感があるのではないか。これほどの惨敗となると思わなかった「国民の生活が第一」の同志の中から「未来への合流は失敗だった」の声も聞こえてくる・・・。
<「国民の生活が第一」から日本未来の党に合流した候補者は相次いで落選の憂き目にあった。小沢一郎元民主党代表は、嘉田由紀子滋賀県知事を代表に迎え党の看板を一新しても勝てなかった。選挙に強いという「小沢神話」の崩壊を印象づけるとともに長く永田町を支配した「小沢時代」の終わりを知らしめた。
「小沢さんは読みを間違えたのかなあ…」
16日夜、選挙区で敗北した、小沢氏に近い前職は放心状態でつぶやいた。他の前職関係者も「未来への合流は失敗だった」と断言。小沢氏に従って合流した前職に「裏切られた」との思いがくすぶり始めている。
小沢氏の求心力低下は7月の生活結成とともに始まった。第三極が連携する「オリーブの木」構想は不発。そこで「脱原発」を旗印に嘉田氏と新党を結成、自らは「またまた一兵卒」となって小沢色を薄めようとしたが失敗。「小沢王国」といわれた岩手県も大きく揺らいだ。
小沢氏は16日午後、都内で嘉田氏と会談し、今後の連携を確認したが、展望は開けそうにない。(産経)>
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