11251 最新鋭ステルス戦闘機F35の日本配備計画  古澤襄

日本政府は航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)として、最新鋭ステルス戦闘機F35Aライトニング2(米ロッキード・マーチン社製)を選定し42機を調達する。平成28年度末までに取得する最初の4機分を米政府と正式契約した。
またパネッタ米国防長官はワシントンでの講演で、F35Bを2017年に米軍岩国基地(山口県岩国市)へ配備すると明らかにした。北朝鮮の長距離ミサイル発射など急速に緊張状態を強めている極東アジア情勢を睨んで、日米がより強固な軍事強化に踏み出したといえる。
米国にとって海外基地にF35Bを配備するのは初のケースとなるが、沖縄に配備せずに山口県の岩国基地に配備するのは、北朝鮮を意識したとみられる。同時に軍備増強を続ける中国をにらんだ配備計画といえる。
<防衛省は29日午前、航空自衛隊の次期主力戦闘機(FX)に選定した最新鋭ステルス戦闘機F35Aライトニング2(米ロッキード・マーチン社製)について、平成28年度末までに取得する最初の4機分を米政府と正式契約した。
日米両政府は1機当たりの機体価格を約102億円で合意した。選定当初は1機約99億円としていたが、約3億円上昇した。防衛省はこの価格に沿って、24年度予算に訓練用シミュレーターなどの関連経費を加え約600億円を計上しており、上昇分は関連経費の削減で予算枠内に収める。
価格上昇は、機体の不具合や搭載するソフトウエアの開発で国際共同開発のスケジュールに遅れが生じ、開発費が上がっているためだ。防衛省は米国側が提案した価格99億円と納期の厳守を主張してきた。
F35選定後の今年1月、米国は調達の一部先送りを発表し、価格が上昇したが、「3億円程度の価格上昇はやむを得ない」(防衛省幹部)と判断した。防衛省は最終的に42機を調達する計画だが、次回以降の調達でさらに価格が高騰する懸念がある。
政府は昨年12月、F4戦闘機の後継機としてFX候補3機種のうち、唯一の「第5世代機」に分類されるF35の導入を決定した。レーダーに捕捉されにくい高度なステルス性と、味方同士で敵機の情報を共有できる「データリンクシステム」を搭載し、米国と同機種の最新鋭機を導入することで日米間の相互運用性(インターオペラビリティー)の向上が見込める。(産経)>
<【ワシントン古本陽荘】パネッタ米国防長官は18日、ワシントン市内で講演し、最新鋭ステルス戦闘機F35を17年に米軍岩国基地(山口県岩国市)に配備する方針を明らかにした。F35の海外での初めての展開先となる。
在日米軍を最初のF35配備先として選んだのは、急速な装備の近代化と覇権主義的な傾向を強める中国軍をけん制する狙いがあるとみられる。
パネッタ氏は、F22ステルス戦闘機の一時的展開や垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備など最新鋭の航空装備が次々と日本に展開していることについて「アジア太平洋地域における米軍の運用能力の向上のため」と強調した。
岩国基地には、海兵隊の垂直離着陸機ハリアー戦闘機などが配備されており、パネッタ氏の発言は、その後継機となる垂直離着陸可能な海兵隊仕様のF35の配備を念頭に置いたものだ。
米国防総省は、これとは別型の空軍仕様のF35を沖縄県の嘉手納基地に配備する方針をすでに明らかにしている。(毎日)>
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