11296 民主代表選:馬淵氏が立候補表明…海江田氏と一騎打ち  古澤襄

衆院57人、参院88人になってしまった民主党だから、コップの中の争いにみえるが、小は小なりに主導権争いがある。
衆院選の惨敗ショックで誰も代表選の手を挙げなかったところが、非主流派系の海江田氏が立候補表明したら、野田グループなど主流派系から馬淵澄夫(まぶち・すみお)政調会長代理が立候補を表明、両者の一騎打ちとなった。
25日の党代表選は、衆院57人、参院88人の合計145人の投票で代表を選ぶが、参院のドン・輿石幹事長は海江田氏を推す意向といわれる。非主流派系が執行部を握れば、党運営は様変わりするだろう。TPPに積極的だった野田首相から反対論の鹿野前農相に主導権が移る可能性がある。
自公民三党合意の税と国民福祉の一体改革を目指した野田路線も後退するかもしれない。海江田氏は党内の融和を掲げたが、一騎打ちとなれば、そうもいくまい。民主党が非主流色を強めるということは、未来の党の小沢一郎氏らとの提携が生まれ、野党色を強めることになりかねない。民主党はどこに行く!
<民主党の馬淵澄夫(まぶち・すみお)政調会長代理(52)は23日、東京都内で記者会見し、25日の党代表選に立候補すると表明した。既に海江田万里(かいえだ・ばんり)元経済産業相(63)が出馬を表明しており、野田佳彦首相と距離を置いてきた非主流派系の海江田氏と、野田グループなど主流派系の中堅・若手が推す馬淵氏との一騎打ちの構図となりそうだ。
馬淵氏は「新たな再生、新生を目指す代表選だ。国民に政権政党として再度、負託をいただけるような組織へ変えていく」と述べた。馬淵氏は会見に先立ち、出馬に意欲を示していた野田グループの蓮舫参院議員と会談、馬淵氏への一本化で合意した。立候補に必要な国会議員の推薦人20人は確保したという。
民主党内では、党分裂と衆院選惨敗を招いた首相ら党執行部の責任を問う声が根強い。野田政権の中枢を担ってきた岡田克也副総理や前原誠司国家戦略担当相らが手を挙げにくい状況が続く中、首相の党運営に批判的な赤松広隆元農相や鹿野道彦前農相のグループ、参院の旧民社党系議員らに海江田氏支持の動きが広がっている。
海江田氏は23日、記者団から代表選の争点を聞かれ「党内の融和だ」と強調した。(毎日)>
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