11312 中国トップセブンが資産公開。しかしこの数字は本当か?  宮崎正弘

習近平新政権はイメージの作為に懸命、だが貧富の差は縮まらず。習近平の資産は不動産三軒(福州、杭州、北京)と預金230万元(3000万円弱)。李克強のそれは不動産二軒(鄭州、北京)と預金180万円(2340万円)なり。
25日、中国共産党のトップセブンが「資産」の公開に踏み切った。
24日に中国の宣伝系は、習近平のファミリー情報を写真付きで一斉に報道した。家族のことを公開しないのが中国のこれまでの遣り方だから、習近平路線は胡錦涛時代より「親民路線」の演出に凝っている。
ところが習夫人の膨麗援に「一目惚れ」で「五分間で結婚を決めた」という法螺話もさりながら、ハーバード大学留学中のひとり娘の写真もネットに流れ出し、さらに驚いたのは習近平の福建省時代の「愛人」の写真もネットに流れた。
トップセブンのなかで、一番金持ちは王岐山(副首相)で広州と北京に豪邸二軒と預金が480万元(6300万円弱)。
ついで張高麗(前天津書記)が済南と天津に二軒、預金が390万元。
愈正声(前上海書記)は武漢と上海に自宅二軒で370万元。張徳江(前広東書記)が広州と北京プラス180万元。貧乏は劉雲山で不動産一件と170万元(しかし息子は中国最大のファンドのCEOである)。
ところが、公開されたのはトップセブンの個人所有の財産だけで、親兄弟親戚名義の資産は公開されておらず、また所有株式の不透明だ。
あまつさえ既に海外に「隠匿」した資産は未公開、だから公開された数字は「氷山の一角」であり、かえって庶民の疑問を深める結果になったのではないか。
杜父魚文庫

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