財政協議でオバマ米大統領から新提案がないとのニュースが流れて、28日の米国株式市場は五営業日続落となった。節目の1万3千ドルを割り込み、11月下旬以来約1カ月ぶりの安値。ニューヨークから英ロイターが伝えている。
一方、大納会を迎えた28日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)の終値が前日比72円20銭高の1万0395円18銭。二日連続で今年の最高値を更新した。大納会で最高値を記録するのは1999年以来13年ぶり。年末の終値としては2008年以来三年ぶりの高値。
出来高は二十八億九千百万株で、市場の活況の目安となる二十億株を大きく超え、日米の株式市場が明暗を分かつ年の瀬となった。
<[ニューヨーク 28日 ロイター]28日の米国株式市場は5営業日続落。「財政の崖」回避に向けた合意の兆しが見られない中、ダウとS&P500は1%超下落した。
オバマ大統領がこの日の議会指導部との協議で新たな提案を行わない見通しとの関係筋の話が伝わったことで、株価は引けにかけて下げ幅を拡大。ダウは終値で今月4日以来の1万3000ドル割れとなった。
米株式投資家の不安心理を反映し、シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数)は16.69%急上昇。6月以来の高水準となる22.72で終了した。
ダウ工業株30種.DJIは158.20ドル(1.21%)安の1万2938.11ドル。
ナスダック総合指数.IXICは25.59ポイント(0.86%)安の2960.31。
S&P総合500種.SPXは15.67ポイント(1.11%)安の1402.43。
週間ではダウが1.9%安。S&P500も1.9%安で11月中旬以来の大幅な下落率を記録した。ナスダックは2%安。セクター別ではS&Pエネルギー株指数が1.8%、素材株指数 が1.3%、それぞれ下落した。
個別では書店チェーンのバーンズ・アンド・ノーブル(BKS.N: 株価, 企業情報, レポート)が4.3%高。英ピアソン(PSON.L: 株価, 企業情報, レポート)(PSO.N: 株価, 企業情報, レポート)が電子書籍部門に出資することで合意した、との発表を好感した。
ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は44億6000万株と、年初来の1日平均64億8000万株を下回った。騰落比率はニューヨーク証券取引所が約1対2、ナスダックも1対2となった。(ロイター)>
杜父魚文庫
11338 米国株は五日続落、日米で明暗分かれる 古澤襄

コメント