「円安で疾走するトヨタ、現代自振り切るか」・・・日本の経済記事ではない。韓国の朝鮮日報が「ロイター通信は28日、円安でトヨタ自動車が現代・起亜自動車よりも優位に立った」と報じた。口惜しがる姿が想像できる。
円安・ウォン高の影響は、韓国の輸出産業を直撃している。反日・侮日に憂き身をやつす時期ではない。円高で苦戦していた日本の自動車産業は、一斉にアメリカ市場で攻勢に出ている。韓国の自動車業界は「為替によるお祭り騒ぎは終わる」と意気消沈。
<ロイター通信は28日、円安でトヨタ自動車が現代・起亜自動車よりも優位に立ったと報じた。為替効果で米国など主要市場でシェアを拡大してきた韓国メーカーは今後、価格競争力が低下するとの見方だ。
報道によると、円は対ドルで1年8カ月ぶりの安値を付け、トヨタは最も恩恵を受ける見通しだ。トヨタは円が対ドルで1円下落するごとに営業利益が350億円増加すると見込まれる。
トヨタはこれまで円が過去最高値圏で推移していたため苦戦してきた。それでもコストがかかる日本国内での生産台数を300万台のまま維持してきた。「国民的企業」という看板を意識したためだ。昨年時点でトヨタの国内生産比率は40%で、ホンダ(26%)、日産(20%)に比べ高かった。
米国市場で現代自エクウスが6万7000ドル(約576万円)、トヨタの同クラスのレクサスLSが8万2000ドル(約705万円)と価格差が開いたのも為替要因によるものだ。アドバンスト・リサーチの遠藤功治アナリストは「トヨタは円高で最も打撃を受けたが、同時に円安で最も恩恵を受ける企業だ」と指摘した。
問題は来年以降だ。韓国自動車産業研究所(KARI)は「最近ウォン高が進む一方で円は急速に下落しており、韓国の自動車産業の価格競争力が低下が懸念される」と分析した。現代自関係者も「来年は為替によるお祭り騒ぎは終わる」と述べた。
トヨタは為替効果を考慮し、来年の海外での販売目標を8%増やし、総販売台数を過去最大規模の991万台とした。現代・起亜自は今年の販売台数が8%増えたが、来年は伸びが4%へと大幅に落ち込む見通しだ。来年の販売目標は740万台となっている。(朝鮮日報)>
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