会津がある福島地区は、NHK大河ドラマ「八重の桜」が30・7%の高視聴率を記録した。会津藩の「ならぬことはならぬ」が、ことしの流行語となるかもしれない。
日銀は「経済効果113億円」。安倍政権の景気重視・不況脱出政策の後押しになるかもしれない。
<福島県を舞台にした今年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の放映が6日始まった。主人公は会津出身で、同志社大学の創立者、新島襄の妻、新島八重(1845〜1932年)。“復興の起爆剤”への期待が高まる中、地元ではパブリックビューイングが行われ、初回の福島地区の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ)は30・7%の高視聴率を記録した。【大槻英二、乾達】
会津若松市では6日、初回放送のパブリックビューイングが行われた。放映開始時刻に合わせて市民約200人がカウントダウン。大画面で躍動する幕末の会津人の姿に見入っていた。
「さすけねえ(大丈夫)」。冒頭シーンで会津弁のセリフが字幕付きで流れると、会場からは「オー」と感嘆のどよめきが起きた。
ドラマは、戊辰(ぼしん)戦争が賊軍の汚名を背負わされた会津藩の視点で描かれ、「ならぬことはならぬ」に象徴される「什(じゅう)の掟」などの精神文化も強調されており、放送が終わると一斉に拍手がわき起こった。
初回の関東地区の平均視聴率は昨年の「平清盛」の17・3%を上回る21・4%。特に地元の福島地区では30・7%の好調な滑り出しとなった。
八重は幕末の会津藩で砲術師範の家に生まれた。戊辰戦争の会津若松城(鶴ケ城(つるがじょう))籠城(ろうじょう)戦では男装して銃を手に戦い、後に「幕末のジャンヌ・ダルク」と呼ばれる。
敗戦後、京都に移り襄と出会って結婚。襄の死後、日本赤十字社の正社員となり、日清、日露戦争では篤志看護婦として救護にあたり「日本のナイチンゲール」といわれた。
女は男に従うのが当然とされていた時代に八重は夫と対等にふるまった。
襄は「決して美人ではないが、生き方が美しい人(ハンサムウーマン)」とたたえたが、世間からは「天下の悪妻」と評され、長らく歴史に埋もれた存在だった。NHKが大河ドラマの主人公に選んだのは、東日本大震災と原発事故による風評被害にあえぐ被災地を応援する狙いがある。
11年の県への観光客数は前年比4割減と激減。観光産業復活の足がかりにしようと、会津若松市は官民による協議会をつくり、撮影で使われた衣装や小道具などを展示する「大河ドラマ館」を12日にオープンさせる。来館者年間60万人を目標に掲げ、鶴ケ城、藩校・日新館、白虎隊が自刃した飯盛山などへの観光客も増えると見込む。(毎日)>
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