11440 日経平均1年11カ月ぶり1万0800円台、ドルは2年半ぶり89円台  古澤襄

1月11日午前の東京株式市場で、2011年2月21日以来約1年11カ月ぶりとなる1万0800円台を付けた。
ドル/円も円売り圧力が加速、一時89円30銭付近まで上昇した。株式市場では円安進行を好感し、自動車株やハイテク株が上昇している。
<[東京 11日 ロイター]午前の東京株式市場で、日経平均.N225が7日に付けた昨年来高値1万0743円69銭を上回り、2011年2月21日以来約1年11カ月ぶりとなる1万0800円台を付けた。
日銀の追加緩和観測などを材料にドル/円が一時、2010年7月以来となる89円台に上昇しており、一段の円安進行を好感した買いが入っている。

ドル/円は日本の11月経常収支が2224億円の赤字とが市場予想の35億円を大きく上回ったことで、円売り圧力が加速、一時89円30銭付近まで上昇した。
株式市場では円安進行を好感し、自動車株やハイテク株が上昇。ホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)やマツダ(7261.T: 株価, ニュース, レポート)などが昨年来高値を更新した。TOPIX.TOPXも7日の昨年来高値895.14ポイントを上抜け、東日本大震災当日の2011年3月11日以来となる900ポイント大台を回復した。
SMBC日興証券ストラテジストの圷正嗣氏は、経常収支について、円安が進んだことで輸出が増え、11月─12月をボトムに改善する見通しとしながらも、マーケットの観点では、足元は政策やその効果による市場の上昇に目が向いていると指摘。
「特にきょうは、緊急経済対策が閣議決定され、安倍首相の会見もある。為替が朝方から急速に円安に振れており、好材料が重なっている。政策の動きが早いうえ、世界的に景気がやや改善するとの見方に目が向いている状況下では、相場の勢いの方が強くなりそうだ」と述べている。
一方、序盤の国債先物は売りが先行した。10年最長期国債利回り(長期金利)は同2bp高い0.840%を付けた。経常収支は季節調整済で2259億円の黒字を確保しており「赤字が定着とは考えにくい」(国内証券)との声が出ているが、為替で89円前半と円安が進行したことから「国内主体の国債消化構造に対する不安が多少なりとも意識された可能性がある」(外資系証券)との見方があった。(ロイター)>
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