尖閣諸島は軍艦のみかわ戦闘機も飛ばせ。
中国は先の麻生財務相のミャンマー訪問を特段の関心で見ていた。すでにミャンマーでは中国主導の水力発電所建設が中断され、懸案のパイプライン工事はマンダレーあたりで、速度が鈍っているうえ、各地で反華僑デモが起きているという。
とりわけ北方のカチン族居住区は治安が乱れており、ミャンマーは政府軍を投入して鎮圧している。
岸田外相はフィリピンなどを訪問中だが、マニラに対して巡視艇十隻供与には北京が驚いたという。フィリピン政権は歴代、華僑とはいえ、それゆえにこそ反中国の姿勢が強く全面にでてくる。
「これらはすべて日本が仕掛けていることであり、あらゆる原因は日本側にある」と獅子吼する北京は尖閣諸島に海洋監視船を大量に投入し、小型機の領空侵犯を繰り返しているが、1月10日には十機のジェット戦闘機が尖閣諸島周辺にあらわれた。
航空自衛隊はただちにF15ジェット機で迎撃態勢を示威した。
これら一連の行為は自衛隊の能力を測定しているのである。
中国側のメディアは、こうした軍事的なエスカレーションを習近平が「養光韜晦」から、「有所作為」へと(つねに実力を見せず蓄積し、やるときは一気に)旗幟を鮮明に切り替えたのではないかと分析している(多維新聞網、1月11日号)。
とはいえ、07年から胡錦涛は「養光韜晦、有所作為」のトウ小平の遺言に二字をつけくわえて「養光韜晦、積極有所作為」を主張するようになっており、習近平が急激に路線を変更している気配はまだない。
杜父魚文庫
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