老いも若きも構わず腐敗分子を打て。1月22日に新華社が報じたところによれば、政治局常任委員会の席上で習近平は「反腐敗総動員」を発令した。
とくに六人の常務委員全員が出席した中央紀律委員会での習講話の語彙は強く粗っぽく、「特権思想に反対し」「権力から生まれる特権という腐敗は有害であり」「老いも若きも、腐敗分子はすべての不正を許さない」(蒼蠅老虎一起打)。
「腐敗が続けば亡党亡国」になる、と習近平は強烈な語彙を選んで続けたという(多維新聞網、22日)。
もとより新人事において王岐山を経済担当から外し、紀律委員会の責任者に充てたのは、この辣腕政治家であれば、中国共産党の衰退の元凶である腐敗一斉に豪腕を発揮するに違いないと踏んだからである。
異例の常務委員会全員の「資産公開」を田舎芝居のように演じたあと、習は軍における講話で「宴会禁止令」をだした。
その途端、マオタイ酒、五糧液、フェン酒、白酒などの醸造メーカーの株価が下落し、市場関係者は慌てたが、習執行部の姿勢はいまのところ全然ひるんでおらず、地方政府、役所などでは「不安心理」と「反腐敗パニック」で仕事どころではない状態となった。
仕事が手に着かず(なにしろ賄賂と交換で許認可権限をもってきた司司では恐慌心理に襲われるのはよく理解できる)、行政能率は一時的に後退しているとも言われる。
しかし腐敗は中国人の中核精神、このキャンペーン、いつまで続くか?
杜父魚文庫
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