11556 安倍首相に融和促す=公明との友好関係重視-中国  古澤襄

中国の習近平共産党総書記は25日、訪中した公明党の山口那津男代表と会談した。
「ネット上では開戦前夜のような緊張した状況」の中で、習総書記は会談するかどうか慎重に検討したという。しかし、24日に山口代表と会談した楊外相らは、尖閣国有化に関して「野田政権が引き起こした」などと強調。新政権との関係改善を進めたいとの「本音」をにじませていた。
<【北京時事】中国の習近平共産党総書記が25日に公明党の山口那津男代表と会談したのは、沖縄県・尖閣諸島問題で日中関係が悪化する中、公明党との長年の友好関係を重視したからだ。また、連立与党を組む公明党に対し、対中強硬姿勢を示す安倍晋三首相への「圧力」を強めるよう期待するとともに、安倍氏に対中融和を促すメッセージも送った形となった。
日本政界内の親中派を取り込み、自国に有利な方向に交渉を進めるのは中国共産党・政府の伝統的な対日戦略だ。中でも、1972年の国交正常化の際、竹入義勝委員長が周恩来首相(いずれも当時)との間で最終交渉に当たるなどした公明党との関係を重視してきた。山口代表は習氏とこれまでに3回会談しており、中国の日本研究者は「習総書記は今回、古き友人として会うべきだ」と指摘した。
尖閣問題で軍など対日強硬派の中に安倍首相の対中政策に警戒感が強まり、「ネット上では開戦前夜のような緊張した状況」(中国知識人)の中、習総書記は会談するかどうか慎重に検討した。
中国政府筋によると、特に山口代表が安倍首相から預かった習氏宛ての親書の内容に注目し、「関係改善を訴えているだけなら会う意味がない」(日中関係筋)との見方もあった。
しかし、24日に山口代表と会談した楊潔※(※=タケカンムリに褫のつくり)外相らは日本政府の尖閣国有化に関して「野田政権が引き起こした」などと強調。新政権との関係改善を進めたいとの「本音」をにじませた。(時事)>
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