珍しや、「友好国」の武装に中国人ネット市民が自然発生的に。
2月16日午後、ネットで呼びかけられて北朝鮮の核実験に抗議する中国のネチズンらが集まった。瀋陽市和平区南四経街109番地の北朝鮮領事館前。「核実験に抗議し、国連は経済制裁のみならず軍事制裁も加えろ」と叫んだ。
「中国政府は一切の援助も止めろ」と主張したが、おりから旧正月で人通りは少なく、政治的効果は疑問である。だが、公安当局は、よくこの抗議活動を黙認したと、そのことのほうに寧ろ関心が集まった。
写真は下記サイト
http://www.peacehall.com/news/gb/china/2013/02/201302170008.shtml
抗議活動に加わったのは僅か七名。「爆核議抗」「裁制干呼」(干に口偏)などと手製のプラカードを掲げた彼らは誰に言われたわけじゃない「素人」。ネットの呼びかけで丹東、撫順などから集まったという。
抗議活動は十分間だけ認められ、以後は警備当局から阻止されたものの、「核実験で汚染された物質が飛んでくるのは遼寧省である。中国国民なら、だれもが北朝鮮の核実験に反対するべきであり、毛沢東の朝鮮戦争支援以後、どれほどの援助をなしてきたか。その恩を忘れた北朝鮮の行動は許せない」と叫んだ。
「抗議活動はこれからも行なう」として活動家ネチズンは意気揚々と引き上げた由。
先号でも紹介したように中国人一般の実直な反応は「若いくせに驚くほど傲慢な金正恩は中国の忍耐の限界に挑戦した」(華風新聞、2月15日号の見出し)というとらえ方をしている。
杜父魚文庫
11780 中国遼寧省、瀋陽の北朝鮮領事館前で核実験に抗議 宮崎正弘

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