<プーチン大統領は、森元総理大臣との会談で、北方領土問題を含む平和条約の締結に向けた交渉に意欲を示すとともに、温かな雰囲気で森氏を迎えて個人的に親密な関係を演出しながら、安倍政権の対ロシア政策に期待を示しました。
プーチン大統領は、クレムリンでの森元総理大臣との会談で、通常の公式会談とは違って丸いテーブルで隣り合って談笑し、格式張らない温かな雰囲気で迎えて親密な関係を演出しました。
会談後、記者会見した森氏によりますと、プーチン大統領は「平和条約がないのは異常だ」と述べて、北方領土問題を含む平和条約の締結に向けた交渉に意欲を示しました。
さらに、近くエネルギー分野のミッションを日本へ派遣したいとして、経済分野での協力とあわせて安倍政権の対ロシア政策に期待を示しました。
ただ、プーチン大統領は、この10年間の両国関係を振り返り、全体としてよい方向に向かっているとしながらも、「うまくいかないこともあった」と述べました。
この発言は、2010年に当時のメドベージェフ大統領の国後島への訪問を巡って、菅元総理大臣が「許しがたい暴挙」と発言し、日ロ双方が感情的に非難の応酬をしたことなどを示しているとみられます。
プーチン大統領は、年内に予定される安倍総理大臣のロシア訪問を歓迎する姿勢を見せながら、安倍政権が領土問題や経済協力で前向きな対応をとってくるのか、冷徹に見据えていくものとみられます。(NHK)>
杜父魚文庫
11811 温かな雰囲気で親密さを演出 古澤襄

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