11823 ジャパン・イズ・バック(日本は戻った) 古澤襄

<【ワシントン時事】訪米中の安倍晋三首相は22日夕(日本時間23日朝)、ワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)で演説し、中国による尖閣諸島周辺の領海・領空侵犯について「何であれ挑戦を容認することなどできない」と表明した。この後の質疑応答で「私たちは自身の力によって、しっかりと日本固有の領土を守っていく」と、あくまで日本の力で尖閣における日本の主権を維持する決意を示した。
首相は質疑応答で、クリントン前国務長官が「日本の施政権を害そうとするいかなる一方的な行為にも反対する」と明言したことを念頭に、「この海域の現状を力によって変更することはできないとの意義あるメッセージだ」と評価。同時に「米国に尖閣についてこれをやってくれ、あれをやってくれと言うつもりはない」と語った。

演説では、日本政府が尖閣諸島を領土に編入した年と、中国、台湾が尖閣の領有権を主張し始めた年の二つの年号を挙げ、「1895年から1971年までの間、日本の主権に対する挑戦など誰からも出てきていない」と指摘。「尖閣諸島が日本の領土だということは歴史的にも法的にも明らかだ」と日本政府の立場を明確にした。
また、首相は「日米同盟の堅固さに誰も疑いを抱くべきではない」と中国をけん制。ただ、「(日中対立を)エスカレートさせようとはつゆほども思っていない。ドアは中国指導者のため常に開いている」と、冷静に対応する姿勢も示した。
北朝鮮の核・ミサイル開発も取り上げ、「野望実現を阻まなくてはならない」と強調。質疑応答では、国連安全保障理事会での追加制裁を含む新たな決議採択に向け、「中国が北朝鮮に最も影響力があり、国際社会が強く中国に(協力を)迫っていく必要がある」と訴えた。 
首相は「日本は二流国家にならない」と日本再生への決意も表明。「日本はグローバルコモンズ(国際公共財)の守護者であり続ける」と述べ、民主主義など価値観を共有する米韓などとの連携重視を説明した。
演説は「ジャパン・イズ・バック(日本は戻った)」と題し、英語で行われた。
(時事)>
杜父魚文庫

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