<安倍総理大臣は、日銀の白川総裁の後任に、アジア開発銀行総裁を務める黒田東彦氏を起用する意向を固め、与党の幹部に伝えました。
また、副総裁には学習院大学教授の岩田規久男氏を充てる意向で、25日にも本人から就任の承諾を得て、国会への人事案の提示に向けて、調整を本格化させることにしています。
安倍総理大臣は、先週、アメリカのオバマ大統領と首脳会談を行ったあとの記者会見で、日銀の白川総裁の後任人事について、今週中に、候補者から了承を取り付け、自民・公明両党の了解を得たうえで、野党各党に人事案を提示し、同意を働きかけていく考えを示しました。
そして、安倍総理大臣は、アメリカ滞在中に、内閣官房参与を務めるエール大学の浜田宏一名誉教授と会談するなど調整を進めた結果、日銀の新しい総裁に、アジア開発銀行総裁を務める黒田東彦氏を起用する意向を固め、与党の幹部に伝えました。
黒田氏は、福岡県出身で68歳。財務省の財務官などを歴任したあと、平成17年にアジア開発銀行の総裁に就任し、現在3期目です。安倍総理大臣は、日銀の総裁について、大胆な金融緩和を実行するとともに、「国際金融マフィアになり得る能力も重要だ」などと述べ、各国の金融当局のトップなどと渡り合える能力が重要だという考えを示しており、黒田氏が適任と判断したものとみられます。
また、安倍総理大臣は、任期切れを迎える2人の副総裁のうちの1人に、学習院大学教授の岩田規久男氏を起用する意向を固めました。岩田氏は70歳。
安倍総理大臣が掲げる大胆な金融緩和を強く支持し、市場に大量の資金を供給することでデフレから脱却することが可能になるとする、いわゆる「リフレ策」を主張してきました。
安倍総理大臣は、もう一人の副総裁には、日銀の出身者を充てる方針で、25日にも黒田氏らから就任の承諾を得ることにしています。そして、25日に公明党の山口代表と会談するなど、国会への人事案の提示に向けて、調整を本格化させることにしています。(NHK)>
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11840 首相 日銀総裁に黒田東彦氏起用の意向 古澤襄

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