<中国海軍に初めて配備された空母が、27日、山東省の青島の専用の軍港に到着し、中国軍の海上での展開能力の向上につながることから、周辺国などが一層警戒を強めることになりそうです。
中国国営の新華社通信は27日、海軍に配備された中国海軍の空母「遼寧」が、山東省の青島にある軍港に到着したと伝えました。
空母「遼寧」は、中国がウクライナから購入したあと、東北部・遼寧省の大連の港で改修され、去年、中国海軍に正式に配備され、これまで試験航行を繰り返していました。
空母が到着した青島の軍港は、中国海軍が4年間かけて専用の大型のクレーンや燃料の備蓄タンクなどを整備したもので、空母は今後、この軍港を拠点に活動するということです。
これまでにこの空母には、ロシアの戦闘機を参考に中国が開発したとする艦載機が配備され、離着艦訓練などが行われています。
空母の配備に加え、空母専用の軍港も整備されたことで、中国軍の海上での展開能力が向上することになり、今後、周辺国などが一層警戒を強めることになりそうです。(NHK)>
<【新華網青島】 中国初の空母「遼寧」が27日、同国が初めて設けた空母軍港に寄港した。軍港建設に携わったある部隊の政治委員、黄毅氏は「空母が母港とするこの埠頭の建設工事の質は一流のものだ」と強調。「防波堤は中国国内で最も長く、100年に一度という大きな台風が来ても影響は受けない。完成以来、これまでにすでに4回、強い台風に耐えた」と話した。
黄氏によれば、防波堤と埠頭の潜箱の重さは7000トンを超えており、建設時には知恵を絞って潜箱のプレキャスト、海上輸送など40件余りの世界的な技術の難題を解決した。
同氏によると、建設の質を確保するため、空母軍港には中国最大の砂利備蓄倉庫を設けた。10種以上のコンクリートや20万ロットに近いサンプルが権威機関に送られ、検査をパスしている。数千回の試験によってコンクリートでの割れ目調整法を研究し、国の発明特許を取得。着工以来、本部、海軍が相次いで20回近くの工事の質に対する検査作業を実施し、完成済みのプロジェクトの質は全て、優れていることが確認されたという。(新華網)>
<中国中央電視台(CCTV)と新華社は、中国海軍の空母「遼寧」が26日午前、濃霧がたちこめる大連港を出港したと伝えた。27日午前、遼寧艦は初めて青島市の某軍港に停泊した。
これは中国の空母の軍港が停泊能力を備えたことを意味し、空母の基地と今後の国産空母などに関する憶測を呼ぶこととなった。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
軍事専門家の劉江平氏は26日、「環球時報」に対し、海軍基地への進駐は艦艇の正式就役と戦闘力構築に向けた重要な段階だと話した。遼寧艦は2012年9月25日に就役したが、大連港で造船所が改造と試験を実施していた。
今回の海軍基地への進駐は中国海軍が造船所から空母を完全に受け取ったことを意味し、遼寧艦が作戦訓練任務を担う段階に入ったことも示している。
カナダ誌「漢和防務評論」は2月号で、遼寧艦の新基地は山東省青島市後小口子村になると予測した。記事は、後小口子村は韓国の西海岸から約570キロ、長崎から970キロの距離にあり、遼寧艦の訓練海域が主に黄海と東シナ海になることを示すとした。
劉江平氏によると、空母基地の選定で最初に考慮(こうりょ)すべき点は港の位置であり、水域面積は500万平方メートル以上、最大水深は25メートル以上、出入港できる航路の幅は400メートル以上、航路の水深は11~20メートルであり、10万トン級船舶が出入りできなければならない。
基本的な自然環境のほか、国の軍事戦略、海軍の技術・装備のレベル、今後の作戦の可能性なども総合的に考慮する必要がある。(サーチナニュース)>
杜父魚文庫
11871 中国海軍初配備の空母が山東省・青島に 古澤襄

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