12004 中国・黄浦江に浮かんだ豚の死骸は6000頭に   古澤襄

中国・上海の黄浦江に浮かんだ豚の死骸は、3300頭から6000頭近くに増えた。米CNNは13日にまでに5916匹に上るブタの死骸が回収されたと報じている。
住民はCNNとのインタビューで「至る所に死骸があってひどい悪臭を放っている。もちろん心配だが、この水を使うしかない」と訴え、農業当局の調査によると、一部の死骸からはブタの伝染病ウイルスである「豚サーコウイルス」が検出された。
中国のブタ飼育は4億7000万頭にのぼるという。その飼育地でサーコウィルスが猖獗し、死んだブタの処分に困り、黄浦江上流で大量に川に投げ捨てている可能性が強い。CNNは上流地域からさらに死骸が流れてくることが予想されると指摘している。
<香港(CNN) 中国・上海中心部を流れる黄浦江で13日までに、5916匹に上るブタの死骸が回収された。上流地域からさらに死骸が流れてくることが予想され、この川から飲料水を引く市民からは「まず偉い人が飲んでみて」など水質への影響に不安を訴える声が相次いでいる。
死骸の漂流は先週から報告されていた。13日付の国営英字紙「上海日報」は地元当局の発表として、上海市内の水質は「正常」で「汚染物質は検出されなかった」と伝えた。市水道当局は水質検査を強化し、死骸の回収を急ぐ方針を示している。
これに対し、中国版ツイッター「ウェイボー(微博)」では「汚染されていないというのなら偉い人たちがまず飲んでみてほしい」「主要河川に腐敗しかけたブタの死骸が流れているのに、衛生上問題がないのはなぜ? 答えは、これが中国での出来事だから」など、批判的な発言が相次いでいる。
ある住民はCNNとのインタビューで「至る所に死骸があってひどい悪臭を放っている。もちろん心配だが、この水を使うしかない」と訴えた。
しかし、一部の住民は汚染を恐れ、ボトル入りの飲料水を飲み始めているという。

専門家によると、浄水施設の性能が非常に高かったり、ふだんから強力な塩素処理を行っていたりする場合は別だが、何日間も漂流している死骸から血液や消化液が漏れ出した結果、水道水の味や色が変わることは十分考えられる。
ウェイボーには、人気映画「ライフ・オブ・パイ」のポスターを加工して「ライフ・オブ・ピッグズ(ブタ)」と書き換え、主人公のボートや水上にブタの死骸を描いたパロディー画像も登場。
「お湯を飲んでいるだけなのになぜ太るのか、ついに分かった。本当はポーク・スープだったのだ」といったジョークも飛び出している。
農業当局の調査によると、一部の死骸からはブタの伝染病ウイルスである「豚サーコウイルス」が検出された。死骸が投棄された場所などについて、詳しいことは分かっていない。(CNN)>
杜父魚文庫

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