12109 サイバーテロ:北を批判するメディアが標的に  古澤襄

韓国海軍哨戒艦「天安」爆沈事件から3年目となる26日、また報道機関などが大規模サイバー攻撃を受けてからわずか6日後、ニュース専門チャンネルYTNや系列の放送局でインターネットにつながりにくくなる障害が同時多発的に発生した。さらにデイリーNK、自由北韓放送、国民幸福本部など北朝鮮に対して批判的な専門メディアや団体も、ほぼ同じ時間に外部からのサイバー攻撃で一斉にホームページがつながりにくくなったため、北朝鮮によるサイバー攻撃の可能性が疑われている。
この日午前11時ごろ、YTNとその系列サイトでおよそ1時間にわたり、アクセス障害が発生した。YTNは「ハッキングなど外部からサイバー攻撃を受けた可能性があるため、詳しい調査を行って正確な原因を突き止めたい」とコメント。放送通信委員会など官・民・軍の合同調査チームは、YTNのアクセス障害はDDoS攻撃(分散型サービス妨害)によるものではないとみている。DDoS攻撃を受けた場合、そのサイトには短時間にアクセスが集中するが、YTNとその系列サイトにそのような痕跡は見られなかった。
デイリーNKもこの日「午後1寺から2時30分までサイトがつながらなくなった。サイバー攻撃が原因と推測している」と発表した。自由北韓放送も午後1時40分からサイバー攻撃の影響で障害が発生し、さらに保守系市民団体・国民行動本部のサイトは午後2時にホームページがダウンした。
YTNや複数の北朝鮮専門メディアなどで発生した今回の障害は、今月20日の大規模サイバーテロで発生したイントラネット障害や業務用パソコンの故障といった致命的なものではなく、ホームページにつながりにくくなる程度の比較的軽いものだった。放送通信委員会は「障害が発生したサイトでのアクセス障害の原因がサイバー攻撃によるものかは調査中。調査が終われば直ちに正確な原因を公表したい」とコメントした。
政府の国家情報通信網もこの日午前10時40分から1時間25分ほどまひしたが、これはハードウエア障害が原因とみられている。国家情報通信網には政府の各庁舎や市・道をはじめとする地方自治体など700以上の政府機関がつながっており、自治体のインターネットサービスもこの通信網を通じて提供されている。ダウンした通信網は全羅南道を除いて午前11時22分ごろ全復旧。全羅南道も昼の12時4分に復旧した。(朝鮮日報)>
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました