12118 1票の格差 最高裁の統一的判断に注目  古澤襄

<去年の衆議院選挙のいわゆる1票の格差に対する一連の裁判で、全国に起こされた16件の判決が27日までに出そろいました。
判決は「選挙無効」を言い渡した2件を含め、「憲法違反」の判断が14件に上っていて、今後、最高裁判所がどのような統一的な判断を示すか注目されます。
弁護士などの2つのグループは去年12月の衆議院選挙に対し、いわゆる1票の格差を理由に選挙の無効を求める訴えを全国の高等裁判所に起こし、選挙区については27日の仙台高裁秋田支部で16件の判決が出そろいました。
内訳は「憲法違反」が14件で、このうち2件は国政選挙では戦後初めてとなる「選挙無効」が言い渡されました。また「違憲状態」も2件ありましたが、「合憲」と判断した裁判所は一つもありませんでした。
「憲法違反」の判決の多くは、格差の是正を求めた前回の最高裁判決から選挙までの期間が1年9か月あったにもかかわらず、区割りが見直されなかったことを批判していて、広島高裁岡山支部は、「国会の怠慢であり、司法判断の甚だしい軽視だ」などと指摘しています。
さらに小選挙区を5つ減らす「0増5減」についても、札幌高裁が「必要最小限の改定にとどめようとしたもので、最高裁の指摘とは内容が異なる」と指摘する判決もあります。
各地の裁判は一部がすでに上告され、今後、最高裁判所が15人の裁判官全員の大法廷ですべての裁判を審理することになります。
最高裁の判決は年内にも言い渡されるとみられていて、1票の格差についてどのような統一的な判断を示すか注目されます。
(NHK)>
杜父魚文庫

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