【ワシントン時事】米CNNテレビは4日、米当局者の話として、北朝鮮が弾道ミサイルを数日から数週間内に発射する可能性があると報じた。
CNNによると、最近の通信傍受の内容から、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を計画している可能性がある。ただ、試射か攻撃のためかは不明という。(時事)
■ロシアが「北朝鮮、日本海側へ弾道ミサイルを配置換え」と・・
朝鮮半島情勢は緊張化の一途をたどっている。米韓の諜報機関によれば朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は自国の東側海岸へ弾道ミサイル「ムスダン」を移送させている。4日、朝鮮人民軍総司令部の表した声明では、北朝鮮は米国の脅威に「最新の攻撃核兵器を使って」対抗する準備があると述べられている。
韓国の専門家の間ではミサイルの配置換えは北朝鮮の策動に過ぎないという見方もされている。実際移送されたのはたった1機のミサイルであり、その発射は4月半ばに金日成生誕記念日が祝われることから、それに向けたものだというわけだ。
ところが米国防総省は北朝鮮がミサイルを移送させていることを深刻に受け止めている。米国防総省のヘイゲル長官は3日、米国国家防衛大学で行った声明で、「ミスをする可能性は一度だけかもしれないが、そのミスが行われたときの国防長官にはなりたくない」と述べ、さらに次のように語った、
「北朝鮮はこんにち、核兵器を保有しており、その移送手段も有している。北は勇ましいレトリックを吹聴しており、ここ数週間の行動は米国の同盟国である韓国、日本に直接的ではっきりとした脅威を与えている。北朝鮮はまた米国やグアムの米軍基地に対しても直接的に開けっぴろげな威嚇を行っている。」
「ムスダン」ミサイルはおよそ3000キロの射程距離を有すため、韓国のみならず日本の射撃目標を打ち落とすことが可能だ。太平洋上のグアムまでの距離を十分たどり着く可能性もある。2009年北朝鮮はこのミサイルを50機を展開し、10年10月ピョンヤンで行われた軍事パレードで披露した。しかし軍事専門家らは、このミサイルシステムは十分な開発が行われておらず、実験も不十分だとの見方を示している。
それでも米国ではこれより2週間内にグアムに迎撃用地対空ミサイルTHAAD(サッド)を配備する。また韓国にむけては高射砲ミサイルを搭載した2機の駆逐艦がすでに派遣されほか、さらに04年に韓国から引き揚げられたはずの化学、生物、放射性兵器の大隊が再び配置となった。
北朝鮮は先日、南北の国境地帯にあり、協力して運営するケソン工業団地から北朝鮮の労働者ら5万3000人全員の引き揚げを行う構えを表した。3日からはケソンへの韓国人専門家の出入りが禁止されている。こうした行動について米国務省のヌーランド報道官は3日表した声明で、北朝鮮経済の抱える問題を緊張化させるだけだとして、次のように語っている。
「北朝鮮がケソン工業団地に韓国人職員の出入りを禁じたのはこれが始めてではない。同様の措置は常に、北朝鮮自身に損失をもたらすものであり、経済への余剰金の流れを止めるものである。こうしたことは今後の孤立化を招くと我々は考える。」
北朝鮮はヨンビョンの核開発センターの原子炉を再開させた。原子炉は数週間で稼動可能な状態になるものと見られている。これは武器製造用のプルトニウムを製造する能力を持つもので、07年に北朝鮮と国際社会の合意のもとに稼動が停止された。米国の調べではヨンビョンには少なくとも8000本の核燃料棒があるとされている。これだけの量があれば、十分に8つの核弾頭を製造することができる。(ロシアの声)>
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12206 北朝鮮ミサイル 数日から数週間内に発射か CNN 古澤襄

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