12266 法螺吹きシナ右衛門、「殺人事件は日本より少ない」とさ 宮崎正弘

人口10万人に対する殺人事件発生率は世界でも低位と国家安全部。中国国家安全部統計で「人口十万人に対する殺人事件発生率」は「スイスや日本よりも少なく、中国の治安の良さは世界有数だ」と発表があった。
まさに法螺吹き支那右衛門の面目躍如だ!
国連統計による中国の殺人事件発生率は1・1%、ちなみにスイス0・7,日本は0・4,中国の統計がもし1・1%で正しいとすれば、オーストラリアとブラジルの1・2%よりはマシである。米国は最悪で5・0だから比較にはならないが。
さて問題はこの数字が本当か、どうか。
毛沢東時代の殺人事件はまれで、それもその筈、清風運動、反右闘争、文革によって国家権力が国民を殺していたのだから、もっと恐ろしい状態であったからだろう。
或る統計学者は「殺人事件のカテゴリィに集団的暴力事件やマフィア同士の抗争、あるいはレープや強盗傷害事件などを含めているのか、殺人事件は26300名(2002年統計)の死者数だが、同年に殺人関連による致死は38000名。つまりこれらを合計すれば、米国並みにせまるのではないか」と分析している(英誌エコノミスト、4月6日号)。
強盗事件は18%減少、銃器使用の犯罪は十分の一にまで減少したと国安部は強調するが、この統計は地方政府の報告が出鱈目であるためにすこぶる怪しい。
河南省鄭州市当局の発表では殺人事件の98・9%が「解決された」などと報告する。当時、中共中央が「和諧社会」のキャンペーンをしていたから、優秀な成績を報告するためのでったあげ数字であろう。
なにしろ社会科学院の調査によれば「中国で一番安全な場所はチベットのラサで、二番目が上海」という。ラサは軍隊が駐留して人民を監視しているため犯罪が起こりにくいからである。
杜父魚文庫

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