<北朝鮮が中距離弾道ミサイル「ムスダン」を10日にも発射する可能性が高まる中、日本と米国が迎撃を行う可能性に注目が集まっている。
ムスダン・ミサイルの最大射程は3000-4000キロで、グアムまで射程に含まれるため、最大射程で発射された場合には日本列島を飛び越えることになる。その場合、北朝鮮のミサイルに対する迎撃命令を下した日本が、実際に海上でミサイルを迎撃する可能性がある、というのが専門家の評価だ。
日本が東海(日本海)に展開させた2隻のイージス艦はSM3迎撃ミサイルを積んでおり、SM3は最大高度150-500キロで弾道ミサイルを迎撃できる。韓国軍の消息筋は「ムスダンが最大高度300-400キロに達する前に、日本のイージス艦のSM3ミサイルが迎撃することは、技術的には不可能ではない」と語った。
とはいえ、ムスダンが日本列島を飛び越えたとしても、日本の領空(高度100キロ前後)よりはるかに高いところを飛んでいくため、北朝鮮のミサイルが誤って日本列島に落ちない限り、実際に迎撃を行う可能性は低い、という分析もある。
SM3ミサイルが発射されても、迎撃に成功するかどうかは未知数だ。米国国防総省は2001年以降、SM3ミサイルを用いた迎撃実験を30回実施し、24回成功した。成功率は80%だが、おとりの弾頭を識別する問題など、越えるべき山はまだ残っているという。
北朝鮮のミサイルがグアムを狙っているとすれば、米国も迎撃に乗り出す可能性がある。米国は、高度150キロでミサイルを迎撃できるミサイル防衛(MD)システムを数週間以内にグアムに展開すると表明したが、まだ配備していない。このため、米国が実際に迎撃に乗り出すとすれば、日本のようにイージス艦に積んだSM3ミサイルを使用するとみられる。韓国政府の消息筋は「北朝鮮が実際にグアムの近くに落ちるようミサイルを撃ったら、本当に戦争挑発行為と見なされかねないため、そんなことをする可能性は低いのではないか」と語った。(朝鮮日報)>
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12267 日米、イージス艦搭載のSM3ミサイルで迎撃態勢 古澤襄

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