12272 ケリー米国務長官、あす東アジア初歴訪   古澤襄

ヒラリー・クリントン前国務長官に較べてアジアに対する関心が薄いと評されるケリー国務長官、就任後初めて明日から日中韓3カ国の歴訪をすることになった。
折から北朝鮮が中距離弾道ミサイル・ムスダンの発射をする構えをみせている。12日にソウル、13日に北京、14日に東京と慌ただしいアジア訪問となった。
<【ワシントン=犬塚陽介】ケリー米国務長官が12日から、就任後初の日中韓3カ国の歴訪を始める。北朝鮮情勢が各国との協議の大部分を占めるのは確実で、日韓との同盟関係に基づく米国の安全保障への取り組みを確認し、北朝鮮に対する「次の一手」を探る。
また、北朝鮮の挑発の激化に不快感を示す中国に、対北包囲網の構築に積極的な関与を要求する方針だが、どこまで“共闘関係”を築けるかが焦点となる。
ケリー長官は12日にソウル、13日に北京、14日に東京を訪問する。
日中韓の関係者への“顔見せ”と信頼関係の構築が主目的だったはずのアジア初外遊は、北朝鮮情勢の緊張で一転、新たな核・ミサイル実験を念頭に置いた対北政策のすりあわせなど、より突っ込んだ議論を迫られることになった。
米国には、北朝鮮の挑発に韓国が単独で応戦するなど日米韓の足並みが乱れ、制御不能に陥る事態への警戒がある。ケリー長官は日韓両国に米国の取り組みを説明し、連携の維持を求める考えだ。
今後の北朝鮮の動きを封じ込める上でカギとなる中国をめぐっては、北朝鮮が国連安全保障理事会による制裁を意に介さず挑発行為を繰り返すのは、中国が真剣に制裁を履行していないためとの批判が米国内には根強い。
ただ、中国も北朝鮮の挑発に不快感を強めているとされることから、ケリー長官は強い対応を中国に求める方針だ。
一方、米ヘリテージ財団のディーン・チェン研究員は、今回の訪問では、駆け足の日程に北朝鮮情勢の緊張が加わるため、東シナ海や南シナ海での中国の動向や、サイバー攻撃などの重要問題に「十分な関心が払われない可能性がある」と懸念を示している。(産経)>
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