12294 「衝突避けるべき」米中が南北にメッセージ   古澤襄

<これまで北朝鮮に対し「挑発には報復で応じる」というメッセージを強調してきた朴槿恵(パク・クンヘ)大統領だが、11日からは対話の場に出て来るよう突然トーンを変えた。その直接のきっかけは韓半島(朝鮮半島)の緊張緩和を望む米中の見解や、困難な状況に追い込まれた開城工業団地入居企業の要望だったことが、13日までに分かった。
■米中「偶発的な衝突は避けるべき」とメッセージ
ソウルの外交消息筋は「北朝鮮が在住外国人に『ソウルから撤退せよ』と警告した9日ごろ、米国と中国は南北双方に『緊張をこれ以上高める措置は取らないでほしい』というメッセージを同時に送ったと聞いた。(南北)双方が互いに対しどのような政策を取ろうと関与する立場にないが、少なくとも意図していない感情的な状況が原因で偶発的に危機的状況が発生することのないよう自制してほしい、という趣旨だったそうだ」と語った。すると、これと関係があるのかどうかは分からないが、北朝鮮は10日から毎日続けてきた韓国に対する脅しを中止し、韓国政府は11日に「対話」メッセージを出した。
12日に韓国を訪れたケリー米国務長官も「われわれが望んでいるのは対話」と繰り返し強調した。記者会見では「最も危険なのは手違いや判断ミス。何らかの措置が取られ、それに対応する措置が取られたときに意図していない混乱に陥ること」と述べた。
こうした発言は、基本的には北朝鮮に向けてのものだが「交渉・緊張緩和の方向へ進もうというのがわれわれの条件」という同国務長官の言葉は、韓国にも向けた「緊張を高めるのではなく、対話をせよ」というメッセージと受け取れる。こうした米中のムードを背景に、先に「対話」カードを切って北朝鮮問題で主導権を行使することこそ、朴大統領の計算だったとの分析だ。(朝鮮日報)>
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