12905 米大統領補佐官:ライス氏起用発表…共和党と対決姿勢  古澤襄

<【ワシントン白戸圭一】オバマ米大統領は5日、ドニロン大統領補佐官(国家安全保障担当)が7月初旬に退任し、後任にスーザン・ライス国連大使(48)を任命すると発表した。大統領が昨年12月にライス氏を国務長官に起用しようとしたものの議会共和党の反対で断念した経緯があり、政権中枢に陣取る国家安全保障担当の補佐官への起用は、共和党との対決姿勢を鮮明にした人事と受け止められている。
大統領は5日、ホワイトハウスで会見し、ドニロン氏の労をねぎらう一方、ライス氏について「申し分のない公僕であり、国のことを第一に考える愛国者だ」と絶賛した。
ライス氏は、オバマ氏が大統領に就任する前から個人的に親しく、昨年11月のオバマ大統領の再選後は、政権2期目の国務長官の最有力候補と言われた。
だが、ライス氏は部下に対するパワーハラスメントのうわさが絶えない。さらに、昨年9月のリビアの米総領事館襲撃事件の直後、テロ攻撃の疑いが強かったにもかかわらず、米メディアに「デモが暴徒化した」などと発言したことが議会共和党に問題視され、国務長官への指名は見送られた。
ライス氏の大統領補佐官への起用について、米CNNテレビは「共和党の顔に張り手をくらわす人事」との識者のコメントを紹介。共和党重鎮のマケイン上院議員は短文投稿サイト・ツイッターで「起用に賛成しない」とコメントした。

一方、大統領は5日、ライス氏の後任の国連大使に、今年2月まで国家安全保障会議で多国間問題・人権担当の上級部長を務めたサマンサ・パワー氏を指名した。ライス氏、パワー氏ともにオバマ氏が上院議員時代から親交のある女性で、米メディアからは「論功人事」との声も出ている。(毎日)>
<[ワシントン 5日 ロイター]オバマ米大統領は5日、米国連大使を務めるスーザン・ライス氏(48)を大統領補佐官(国家安全保障担当)に起用する人事を発表した。
7月に退任するドニロン補佐官の後任となる。
ライス氏はクリントン前国務長官の後任候補として有力視されていたが、昨年9月にリビア・ベンガジで発生した米領事館襲撃事件での同氏の対応をめぐり共和党が反発し、指名には至らなかった。
また、ホワイトハウス高官によると、オバマ大統領はライス大使の後任にサマンサ・パワー氏を指名する。(ロイター)>
<【6月6日 AFP】 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、スーザン・ライス(Susan Rice)国連大使(48)を7月に退任するトム・ドニロン(Tom Donilon)大統領補佐官(国家安全保障担当)の後任に起用する人事を発表した。
野党共和党はリビア・ベンガジ(Benghazi)で発生した米領事館への襲撃事件でのライス氏の対応を批判してきたが、大統領はこれをはねつけ、同氏を「模範的な公務員」だと称賛している。ライス氏はベンガジの一件で批判を浴びたことから、国務長官候補として名前が挙げられていたものの、指名を見送られていた。
米国人4人が犠牲になったベンガジでの事件について、ライス氏は発生直後に出演したテレビ番組で、計画的なテロ攻撃ではなく、一部の人々による自発的な行動の結果であるとの見解を示していた。これに対し共和党は、「間違った情報を提供し、米国民の判断を誤らせた」と非難していた。

なお、オバマ大統領は同日、ライス氏の後任となる国連大使にジェノサイド(大量虐殺)問題に詳しく、ピューリッツァー賞の受賞経験を持つアイルランド生まれのサマンサ・パワー(Samantha Power)氏(42)を指名した。(AFP)>
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