12911 見逃せないのはイスラエルの動向  古澤襄

6月6日の杜父魚ブログ・ユーザー数は3万6699と3万7000台に迫った。北京における野中広務氏の尖閣棚上げ発言が国内で大きな反発を招いた。政治的な影響力がほとんどない野中氏とはいえ、北京まで出掛けて媚中的なパフォマンスをしたのは顰蹙を買った。
阿比留瑠比氏が指摘するように鳩山由起夫氏と野中広務氏は戦後政治史に悪名を残したのではないか。中国という外圧を当て込んで国内政治に使う手法は、許されるべきではない。
中東情勢は激しく動いている。シリアのアサド政権はロシアの軍事的なテコ入れによって反政府勢力に対して優位に立ったかにみえる。人道的な見地から反政府勢力を支援してきたEU各国だが、腰がひけた支援だからあまり役に立っていない。オバマ米政権に至ってはEUよりもさらに弱腰。
トルコの争乱は、エルドアン首相の強硬な政治姿勢に起因している。これではオリンピック誘致は果たせない。
見逃せないのはイスラエルの動向である。イスラエル・ニュースはイスラエルが臨戦態勢に入ったことを伝えている。中東の火薬庫に火がついたら、どういうことになるか?中東原油に九割方依存している日本にとっては、決して対岸の火事ではなくなる。
*シリアに高性能地対空ミサイルを近日中に搬入し、外国の軍事介入を防ぐとロシアの副外相が発言。イスラエルのヤロン国防相は、ミサイルが持ち込まれた場合には「対処する」と発言した。(H,Y,P)
*超正統派ユダヤ人の徴兵に関して連立政権内で合意が成立。3年以内に約7割の超正統派の若者が徴兵されるとラピド財務相。(P,Y,H)
*国連のピレイ人権高等弁務官が、各国がシリア内戦の双方に争って武器提供を行なおうとしていることに懸念を表明した。(H,P)
*米国務省のプサキ報道官は、シリア内戦に介入しているレバノンのテロ組織ヒズボラに対して、撤兵を強く要求。ヒズボラの介入で、戦禍がレバノンなど近隣諸国に拡大する危険性が高まっている。(Y)
*ヨルダンで18カ国、1万5千人が参加する大規模な国際軍事演習が行なわれる予定。欧米が中心になってシリアに軍事介入を行なう場合に備えた訓練。一部の国の軍は演習後もヨルダンに駐留する。(HY,H)
*シリアのアサド大統領が、ロシアから高性能ミサイルの最初の荷物がすでに到着しており、残りもすぐに到着すると、ヒズボラのTVで発言。イスラエル国防軍の関係者は肯定も否定もせず。(H,P)
*国連、米国、ロシアの主導によるシリア内戦の和平協議が6月5日にスイスで開催へ。しかし交渉は難航すると見られている。(H,P,Y)
*国防軍の司令官が、シリアでの政府軍の戦法を注意深く監視していると語った。イスラエルに戦火が及ばないよう警戒中。(H,P)
六日のブログでトップ・テンは次のようになった。
①トルコ 猪瀬知事の謝罪を受け入れ  古澤襄
②最後まで“定数”で誤算を重ねた民主党  杉浦正章
③ポトマック通信 中国と足並みそろえ 古澤襄
④野中氏の「ご注進」に中国側は大喜び  古澤襄
⑤米大統領補佐官:ライス氏起用発表…共和党と対決姿勢  古澤襄
⑥尖閣「生き証人」のうさん臭い告白  阿比留瑠比
⑦中国がアメリカの人工衛星の撃墜を企図   古森義久
⑧北朝鮮 「韓国が不法に拉致図った」  古澤襄
⑨中韓両国の靖国非難のゆがみ  古森義久
⑩軍幹部「尖閣棚上げ発言」の狙い   古澤襄
杜父魚文庫

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