12929 米国はサイバー攻撃の対処を第一順位に置いている  古澤襄

22日から岩手県西和賀町に行ってくる。久しぶりに菩提寺の和尚と”禅問答”をするのが楽しみ。この冬、雪に埋もれた父と母の文学碑や先祖累代の墓に香華を手向けたい。
7日は後輩のジャーナリストが訪ねて来てくれた。3時間あまり意見交換をしたのだが、チマチマした国内政治を離れて議論を交わした爽快感が残る。
いまのアメリカの政策順位は①サイバー攻撃に対する対処②対北朝鮮政策③対中国政策というランク付けをしていた。オバマ習近平会談に世界の注目が集まっているが、アメリカは中国政策を第三順位に置いているという分析が面白い。
戦後のアメリカは、大きな戦争の後には軍事費を削減し、その穴埋めを同盟国に求めるパターンを繰り返している。朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク・アフガン戦争の具体例を挙げた。
サイバー攻撃に対する対処を第一順位に置くという説は、私にとってはユニークで目新しかった。サイバー攻撃に対する認識は日本ではあまり論じられていない。
軍事費を削減に追われているアメリカだが、さりとて北朝鮮や中国の脅威に手放しで黙視しているわけにはいかない。核・ミサイルの脅威よりも、サイバー攻撃の脅威を想像以上に重視しているという。
サイバー攻撃は、言うならカネがそれほど掛からない軍事技術で、北朝鮮や中国がかなり進んでいるという。この軍事技術がさらに進歩すれば、コンピュータ・システムに依存する各国の軍事システムが、サイバー攻撃で混乱させられる事態を招くという。
夢のような発想だが、アメリカがいち早く防御システムの検討に力を入れ始めたというのは十分にあり得る。六隻のイージス艦を保有してアジア最強の海上自衛隊を誇る日本の海軍力?もサイバー攻撃の防御システムがなければ、海に浮かぶ”鉄の箱船”になりかねない。
杜父魚文庫

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