【北京=川越一】中国と北朝鮮の外交当局間による初の「中朝戦略対話」が19日、北京で行われた。
主要議題は中朝関係と朝鮮半島情勢。対話の詳細は不明だが、米国との直接協議を望む北朝鮮側が、核問題をめぐる6カ国協議の早期再開を一貫して主張する中国側に対し、何らかの譲歩案を提示して協力を要請した可能性がある。
北朝鮮側は今回、過去の6カ国協議で首席代表を務めた金桂寛第1外務次官を派遣。中国側は、前駐米中国大使の張業遂外務次官が出席した。
北朝鮮は5月、金正恩第1書記の特使を北京に派遣し、中国の提案に応じる形で、対話路線への転換を示した。その後、韓国、米国へ対話を持ちかけるなど、中国には約束を履行する姿勢を保っている。
中国メディアによると、中国の外交専門家は「北朝鮮はまず韓国に向けて試験的なシグナルを発したが、南北会談は“予熱”に過ぎず、本当の目的ではない」と分析。北朝鮮の狙いは米国との関係正常化だと、改めて指摘した。
ただ、中国は北朝鮮問題の主導権を米国に握られることを良しとしない。米朝協議実現への協力に同意するとすれば、あくまでも6カ国協議の枠組み内での開催を求める公算が大きい。(産経)>
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13048 中朝が戦略対話 北、米朝協議実現へ協力要請か 古澤襄

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