■あす公示 大河原氏「あり得ない」
<参院選の公示が4日に迫る中、東京選挙区(改選定数5)では、現職2人を公認していた民主党が、2日夜になって急きょ1人の公認を取り消した。
共倒れを防ぐのが狙いだが、公認を取り消された現職は無所属で出馬する意向を示し、情勢は混沌(こんとん)としている。無所属や諸派を含め、最終的に同選挙区には20人前後が出馬し、激しい選挙戦が展開される見通しだ。
「苦渋の選択」。海江田代表は同日夜、報道陣に厳しい表情で語った。
民主党は同選挙区で過去3回、連続して2人ずつ当選させてきた。今回も大河原雅子氏(60)と鈴木寛氏(49)の現職2人で臨む予定だった。
しかし、6月の都議選では改選前の43議席から15議席へと大きく後退。五つの選挙区で共倒れし、都連内には参院選への不安の声が高まっていた。土壇場で大河原氏の公認が取り消され、中山義活都連会長は「都議選の反省を踏まえるとベターな判断だと思う」と語った。
一方の大河原氏は同日、新宿区内の事務所で記者会見し、「公示日の間近にこんなことはあり得ない。私は党にとって必要ないのか」と悔しさをにじませ、党籍を残したまま無所属で2期目を目指すことを明らかにした。
都議選で大勝した自民党は、再選を目指す丸川珠代氏(42)に加え、比例選からくら替えする武見敬三氏(61)の2人の現職で、1986年以来となる2議席の獲得を狙う。
都議選で現職23人の全員当選を果たした公明党は、3選を目指す党代表の山口那津男氏(60)が必勝を期す。みんなの党は、現職の川田龍平氏(37)を比例選に回し、新人で写真家の桐島ローランド氏(45)を擁立する。共産党は、党都委員で若い吉良佳子氏(30)を公認し、都議選で議席を倍増させた勢いに乗って2001年以来の議席獲得が悲願だ。
みどりの風は服飾デザイナーの丸子安子氏(45)、みんなの党とたもとを分かった日本維新の会は、知名度のある元民放アナウンサーの小倉淳氏(55)をそれぞれ公認。幸福実現党は党女性局長の釈量子氏(43)を擁立する。
このほか、昨年末の都知事選で約10万8000票を獲得した発明家の中松義郎氏(85)や、昨年の衆院選(東京8区)で約7万1000票を獲得した俳優の山本太郎氏(38)らも出馬を予定している。
◇ネット解禁で投票率も注目
参院選東京選挙区の投票率は、過去3回連続で上昇し、前回(2010年)の58・70%は平成に入ってから最も高かった。ただ、6月に実施された都議選の投票率は、史上2番目に低い43・50%にとどまった。今回の参院選から解禁されるインターネットを使った選挙運動で、有権者の関心が高まるかどうかも注目される。(読売)>
杜父魚文庫
13175 参院選 民主公認減「苦渋の選択」 古澤襄

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