13477 太陽光パネル EUと中国和解  古澤襄

EU・ヨーロッパ連合は、中国製の太陽光パネルの価格が不当に引き下げられて輸出されているとして暫定的に制裁関税をかけていた問題で、輸出品の最低価格を引き上げることで中国側との和解が成立したと発表しました。
この問題は、EU・ヨーロッパ連合が中国製の太陽光パネルと関連部品について、価格を不当に引き下げて輸出するダンピングの疑いが強いとして、先月から12%程度の暫定的な制裁関税を課していたものです。
EUではこの制裁関税を来月には47%程度に引き上げる方針を示す一方で、話し合いによる問題の解決に向け中国側との協議を続けてきました。
この結果、交渉に当たってきたヨーロッパ委員会は27日、中国側が輸出する際の最低価格を引き上げることで和解が成立したと発表しました。
合意の詳しい内容は明らかにされていませんが、最低価格の引き上げにより制裁関税は課せられなくなります。
中国のEU向けの太陽光パネルと関連部品の輸出額は、おととしには210億ユーロ、日本円でおよそ2兆7500億円に上り、EUにとっては最大の貿易問題となっていました。
今回の和解により、EUが中国との間で抱える最大の貿易紛争が回避されることになりました。
(NHK)>
<【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)の欧州委員会は27日、中国製の太陽光発電パネルをめぐる貿易摩擦について、「友好的な解決策」で中国と合意したと発表した。EUは中国製パネルが不当に安い価格で欧州に輸入されているとして反ダンピング(不当廉売)関税を課し、中国が猛反発していた。双方はこれ以上の関係悪化を回避する道を選んだが、欧州企業はEUが中国に大幅譲歩したと反発している。
不当廉売関税による対中制裁をめぐっては、対中輸出を重視し、紛争を避けたいEU主要国のドイツが強く反対。フランスなどは賛成したが、強硬だった欧州委も最後は態度を軟化させた。
合意によると、中国企業はEU向けパネルに設定される最低価格を順守する「価格約束」を行い、EUは制裁関税を中止する。デフフト欧州委員(通商担当)は「これで欧州の太陽光パネル市場は安定し、不当廉売で欧州企業が被った損害は排除されるだろう」と述べた。(時事)>
杜父魚文庫

コメント

タイトルとURLをコピーしました