13680 総書記らの遺体維持、総連に資金集め指示  古澤襄

■「正恩氏の意志」、北の財政難露呈
<北朝鮮の金日成(キム・イルソン)主席と金正日(ジョンイル)総書記の遺体を安置した宮殿を維持するための基金に献金を募る在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の内部文書を産経新聞が入手した。金正恩(ジョンウン)第1書記が指示したとされる。海外献金強化の裏には、政権の資金難とともに、「資金源」として機能を失いつつある朝鮮総連の実態が浮かぶ。
朝鮮総連関係者によると、文書の内容は8月に入って朝鮮総連中央本部から全国の組織に通達された。文書は「金正恩元帥の意志を受けた自主的貢献」を呼びかけながら、9月9日の建国記念日など期限を区切って集金状況の報告を課しており、現実には組織を挙げたノルマといえる。
一昨年12月の金総書記死去後、金第1書記は金総書記らの遺体を収めた平壌の錦繍山(クムスサン)太陽宮殿の改修や銅像建設を推進。3億3千万ドル(約320億円)以上を投じたとされ、資金の枯渇を招いた。
そこで集金手段として新設されたのが「金日成・金正日基金」だ。朝鮮総連からの献金は北朝鮮を支えてきたが、最近は「思うようにカネが集まらなくなった」(朝鮮総連関係者)。経済制裁で北朝鮮への資金持ち出しが難しいだけでなく、背景に「3代世襲への反発」があるという。
このため文書では高額献金者に基金の名誉理事職などを与えるとし、敵対する在日本大韓民国民団関係者や日本人にも献金を働きかけるよう求めている。
基金の一部は昨年12月に創設された「国際金正日賞」の運営にも充てられるという。「平和などに寄与した人をたたえる賞」をうたいながら、実際はアフリカ諸国の指導者らに授与することで親北国家の確保を狙ったとみられている。
ただ、文書通達直後から朝鮮総連内部で既に不満が上がっているといい、基金が機能する見通しは低い。(産経)>
杜父魚文庫

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