13741 消費増税「予定通り」「毎年1%」など多様な主張、政府の点検会合  古澤襄

[東京 26日 ロイター]政府は26日夕、消費増税の是非を判断するため、日本経済や財政への影響などを有識者から聞く「点検会合」をスタートした。
初日の会合では、米倉弘昌日本経団連会長や増田寛也前岩手県知事が、予定通り来年4月から消費税率を3%引き上げるべきとする一方、岩田一政日本経済研究センター理事長は毎年1%の増税がデフレ脱却に有効と主張したもようだ。
会合の冒頭、麻生太郎財務相は「安倍内閣は、経済再生が財政再建化を促し、財政再建の進展が経済再生の一段の促進に寄与する、こういう好循環を目指してやってきている」とし、「消費税率引き上げにかかわる経済状況などの総合的勘案の参考とするため、幅広く各層の有識者・専門家に意見を聞いていく」考えを示した。
点検会合は「経済・金融」や「国民生活・社会保障」などをテーマに31日まで6日連続で合計7回実施する。初日は「総論」をテーマに7人の有識者が出席。米倉氏と増田氏は会合前に記者団に対し、予定通り来年4月に3%の消費税率引き上げを表明する意向を示した。増田氏は、社会保障財源をきちんと手当てするという一体改革の原点に立ち返るべきとし、消費増税を先送りしたり、増税幅を小幅にしたりすれば「国際的にも日本は『決められない政治』がこれからも続くのかという意味で、トータルではマイナスになる」と語った。
一方、岩田氏は提出資料の中で、2015年10月の2%引き上げを含め、予定通りの増税は15─16兆円の需要削減効果になるとし、経済へのマイナス効果を軽視することは「極めて危険」と主張。2015年4月に一挙に5%上げるケースも試算した上で、毎年1%ずつ5年間かけて引き上げるケースが、早期のデフレ脱却を目指す場合には「望ましい」との見解を表明した。その上で消費増税の影響を緩和する措置として、法人減税の前倒し、自動車取得税・重量税の廃止、一時的な所得減税が有効としている。
31日までの一連の会合には、テーマごとに総勢60人の有識者・専門家が参加。政府側からは麻生太郎財務相、甘利明経済財政担当相、黒田東彦日銀総裁、経済財政諮問会議の有識者議員が出席して意見を聞く。消費増税を実施した場合の経済への影響や対策、逆に予定通りの増税を見送った場合の国債市場などへの影響や財政再建への道筋などが議論のポイントとなる見通しだ。
安倍晋三首相は、有識者会合での議論や9月9日に発表される4─6月GDP改定値などの指標も踏まえ、10月に予定される秋の臨時国会開会までに消費増税について最終判断する。甘利経済財政相は25日、首相が消費増税を判断する時期について、10月7日からインドネシアで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の前になるとの見通しを示している。
27日は「経済・金融」をテーマに伊藤隆俊東大大学院教授や浜田宏一内閣官房参与ら9人が出席し、意見を表明する。(ロイター)>
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