<シリアで化学兵器が使われたとされる問題で、アメリカのヘーゲル国防長官は議会下院の公聴会で、シリアに化学兵器を供給している国の1つとしてロシアを挙げ、アメリカ国防総省の報道官が釈明に追われています。
ヘーゲル国防長官は、4日、オバマ大統領が提案したシリアへの軍事行動を承認するかどうかを審議する議会下院の公聴会で証言しました。
この中でヘーゲル長官は、出席した議員から「シリアが保有する化学兵器はどこから来たのか」と質問されたのに対し、「ロシアが供給しており、ほかの国も供給している。シリアが自国で製造しているものもある」と述べ、ロシアが供給している国の1つだと指摘しました。
これについて国防総省の報道官は「長官の発言は、シリアとロシアの通常兵器を巡るよく知られた関係に言及したものだ」としたうえで、「ロシアはシリアに幅広く軍事的な装備を提供しており、その一部は化学兵器の開発に利用することも可能だ」とする声明を出し、釈明に追われています。
この問題を巡っては、アメリカが、シリアのアサド政権によって化学兵器が使われたと断定し、警告するために軍事行動に踏み切るべきだとしているのに対し、ロシアは証拠がないとして強く反対するなど、米ロ両国が、激しく対立しているだけに、今回のヘーゲル長官の発言は波紋を広げることも予想されます。(NHK)>
杜父魚文庫
13853 「化学兵器供給発言」で米報道官釈明 古澤襄

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