13915 米大統領、軍事介入圧力がシリア譲歩引き出したと演説で主張へ   古澤襄

<[ワシントン 10日 ロイター]オバマ米大統領は、10日に予定している国民向け演説で、米国が軍事介入に踏み切る構えを見せていたことがシリアに圧力をかけ、化学兵器を国際管理下に置くとのロシア提案の受け入れにつながったとの考えを示す。
自身の軍事介入計画が外交的解決の可能性を導き出したとし、一方で議会に対しては軍事介入を認める決議案を承認するよう引き続き求めていく方針を説明する。ホワイトハウスのカーニー報道官が同日、MSNBCに対し明らかにした。
報道官は、シリアが化学兵器の国際管理を受け入れる意向を示しているとの報道についてホワイトハウスの反応を聞かれ、「前向きな動向となり得るとみており、明らかにシリアへ圧力が向けられた結果であるととらえている」と述べた。
米国民の大半は、大統領が提案しているシリアへの軍事介入を支持しておらず、議会でも決議案への支持は広がっていない。
大統領は同日、上院の民主党、共和党議員と個別に会談する予定。
カーニー報道官は、議会が決議案を検討するのに「時間を要する」ことを大統領は承知していると指摘。「このプロセスは続く」とし、「外交的解決の可能性を引き出したのは、米国による(軍事)行動の確かな脅威だ。慎重を期す必要があるが、最後までやり通さなければならない」とした。
大統領はこの日予定されている演説で、なぜシリア軍事介入に関し議会の承認を求める決定を行ったのか説明すると明らかにした上で、前日のテレビインタビューで行ったように「米軍事力の確かな脅威により外交面で一定の潜在的な前進が得られた」ことに言及すると述べた。
「これまでアサド政権は化学兵器の保有を決して認めなかったが、今では認めている」とした。
カーニー報道官によると、シリア化学兵器の国際管理案は、ロシアが提案する前に、ケリー米国務長官とラブロフ露外相、オバマ大統領とプーチン露大統領の間で協議されていた。
報道官は「これはオバマ大統領が中心となって推進していた行動の副産物」だと指摘。一方でシリアの意図については「疑いを抱く多くの理由がある」とも述べ、懐疑的な姿勢を崩さない立場を明確にした。
「まずは、シリアが真剣、かつこれまで保有を禁じる国際規約に反して何十年も管理していた化学兵器を放棄するよう確実にする必要がある」と述べた。
オバマ大統領は東部時間午後9時(日本時間11日午前10時)から演説する。(ロイター)>
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