<[国連/アムステルダム 12日 ロイター]外交筋によると、シリアの化学兵器使用をめぐる国連調査団の報告書は、化学兵器使用の「犯人」については特定しない見通し。
ただし外交筋は、事実を挙げることによって、化学兵器使用に関してシリア政府と反体制派のどちらに責任があるのか示唆する内容にはなる、との見方を示している。
報告書は、首都ダマスカス付近で先月、化学兵器により市民が多数死亡したとされる疑惑に関するもので、近いうちに公表される見通し。
シリア情勢をめぐっては現在、シリアに化学兵器の放棄を求めるロシアの提案を受けた主要国の調整が行われている。国連安全保障理事会の決議案づくりも絡み、報告書が交渉の行方を左右する可能性がある。
西側の外交関係者2人は、報告書について、サリンが使われたという米国の主張を確認する内容になると、強く確信している、と述べた。
またある外交筋は、報告書が16日にも公表される可能性がある、と述べたが、公表時期は今週末から来週にかけて、と見る向きもある。
外交筋によると、報告書は誰に化学兵器使用の責任があるのかについては明確にしないもよう。ただ潘基文・国連事務総長が報告書を受け、アサド政権に責任があると解釈できるのかどうか、考えを示す可能性があるという。(ロイター)>
杜父魚文庫
13940 国連シリア報告書、化学兵器使用の「犯人」示唆へ 古澤襄

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