アメリカでの慰安婦問題についての報告です。
■米国で慰安婦問題を騒ぎ立てる本当の黒幕 韓国系団体の背後にいるのは中国系の反日組織だった
この点について、ワシントンの韓国系米国人のベテラン学者が興味深い指摘をしている。彼は米韓関係を学術的、政治的に分析するシンクタンクを長年、運営してきた。
「いま米国各地で日本軍の慰安婦問題に関連して碑や像を設置しようとして動いている韓国系の勢力を韓国ロビーとして捉えるのは正確ではない。実際 にはごく少数の韓国系のアクティビスト(活動家)たちが動いているだけなのだ。米国には合計170万人の韓国系米人がいるが、その大多数は慰安婦問題など にはまったく無関心だと言える」
韓国ロビーと呼べる政治組織は存在するが、その組織が統括して日本の慰安婦問題に関与しているわけではない、というのだ。
確かに、先に挙げた3団体の中で最も規模が大きい「韓米公共政策委員会(KAPAC)」が公表した活動目標を見ても、慰安婦問題のような歴史関連 案件や日本関連案件への言及はまったくなかった。活動の目標は、あくまで韓国系米人たちの米国の政治や社会への参加拡大、社会の主流への同化だと強調していた。さらには米韓関係の緊密化、特に米韓同盟の堅持が活動の目的とされていた。
■「慰安婦問題では中国も犠牲者」
では全米規模で、しかも組織的に慰安婦問題を取り上げ、広めているのは誰なのか。
そんなことをいぶかっていたら真の主役が顔を出してきた。中国系の在米反日組織、「世界抗日戦争史実維護連合会」(以下、「抗日連合会」)である。
抗日連合会はウェブサイトで、ニュージャージーやカリフォルニアでの慰安婦の碑や像の設置を自己の活動の「最新の前進」として公式に発表している。加えて、米国各地での慰安婦の碑や像の設置を今後も推進すると宣言していた。
抗日連合会の創設者で現副会長イグナシアス・ディン(丁)氏は、中国共産党直轄の英字紙「チャイナ・デーリー」のグレンデールの慰安婦像に関する長文記事で、設置運動の最高責任者のように描かれていた。
この記事は、抗日連合会の元会長アイビー・リー(李)氏の「慰安婦問題では中国も犠牲者なのだ」という言葉を強調していた。だからグレンデールでも、この中国系組織が慰安婦像の設置を背後から全面支援していたというのである。(つづく)
杜父魚文庫
13953 日本叩きはやはり中国だ 古森義久

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