14050 ロシアでグリーンピース活動家を逮捕  古澤襄

■海上石油掘削基地に侵入
<【9月19日 モスクワ AFP】ロシアの沿岸警備隊は18日、北極圏のペチェラ海(Pechora Sea)で、国営エネルギー大手ガスプロム(Gazprom)所有の石油プラットフォームによじ登った国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)の活動家2人を逮捕した。
2人の活動家は警備隊による威嚇射撃を無視し、同社による海底油田の掘削に抗議していたと、当局とグリーンピース双方が認めている。
グリーンピース側の声明によると、活動家たちは夜明け前、同団体所有の母船「アークティック・サンライズ号(Arctic Sunrise)」からゴムボートに乗って出発し、ガスプロムのPrirazlomnaya掘削装置へ向かった。放水を受けながらも、自分たちの体をプラットフォームにロープで結びつけて登り始めたが、その後逮捕、拘留されたという。
また、グリーンピースの母船は沿岸警備隊から11発の威嚇射撃を受けたとしている。母船はその場にとどまり続けたが、グリーンピース側は「平和的な抗議」に対する不相応な実力行使だと当局を非難している。
ロシア連邦保安局(Federal Security Service、FSB)も声明で、活動家たちに「違法な活動」を止めるよう警告したが拒絶されたため、警備隊がAK-74アサルトライフルで威嚇射撃を行ったと発表した。FSBはまた、母船にも走行を停止するよう命じたものの拒絶されたため、別に4度砲撃したと述べている。
グリーンピースは2012年8月にも、クミ・ナイドゥ(Kumi Naidoo)事務局長を先頭に同じ施設で、同様の抗議行動をしている。グリーンピース側は、付近にはホッキョクグマやアザラシの生息地となっている3か所の自然保護区があるが、ガスプロムは2014年からこの掘削施設での生産を予定しており、生産が開始されれば原油流出の危険性が高まると主張している。(AFP)>
■ロシア武装部隊が乗員を船に監禁 グリーンピース発表
<【9月20日 モシクワ AFP】国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は19日、北極海の石油採掘に対する抗議を行っていた同団体の船舶にロシアの武装部隊が突入し、全乗員が一つの部屋に監禁された、と発表した。
同団体の船舶「アークティック・サンライズ(Arctic Sunrise)」上からAFPの電話取材に応じた活動家の一人は、自分を含む乗員29人が食堂に監禁されていると話した。また、先にロシア沿岸警備隊に拘束されていたメンバー2人も同じ部屋に入れられているという。2人は18日、ペチェラ海(Pechora Sea)にあるロシア国営エネルギー大手ガスプロム(Gazprom)所有の石油プラットホームによじ登ろうとして、後に拘束されていた。
同団体は、マシンガンで武装した集団がヘリコプターからロープをつたって船に乗り込んできたと述べている。
グリーンピースは、ガスプロムが石油漏れ事故を起こす危険があり、ホッキョクグマやセイウチの生息地である自然保護区が3か所ある同地域に壊滅的な被害をもたらす恐れがあると主張している。ガスプロムは、この石油プラットホームでの生産を2014年に開始する予定。)AFP)>
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