<領土や歴史問題で日韓関係がぎくしゃくするなか、安倍晋三首相の昭恵夫人が21日に東京で開かれた「日韓交流おまつり」の開幕式に参加、フェイスブックに写真を掲載すると、非難のコメントが寄せられたため、自身のイベント参加についてフェイスブック上で弁明した。
この交流おまつりは日韓両政府が主催した。昭恵夫人は開幕式に参加した直後に、岸田文雄外相と高円宮妃久子さま、韓国の当局者と並んで大きな器のビビンバを混ぜる自身の写真をフェイスブックに掲載した。
昭恵夫人のフェイスブックのフォロワーの多くは素早くこのイベントを批判し、竹島(韓国名・独島)や第二次世界大戦中の日本による侵略の責任をめぐって両国間で緊張が続いていることを指摘した。
安倍首相が日本の領土を守るという公約を掲げ、昨年12月に政権に返り咲いた後にはとりわけ、両国関係は冷え切ったままだ。日本と韓国はそれぞれ、この島の領有権を主張している。
フェイスブックのユーザー、大河原利雄さんは昭恵夫人のイベントへの参加について、「賛同出来ません。不愉快ですね」と記した。
また別のユーザー、藤間あつこさんは「今回のビビンバ混ぜとやらは何なのか、なぜ貴方がそこにいるのか、何も考えがないのでしょう。非常に目障りです」と書いた。
昭恵夫人はその数時間後、簡潔に返答した。「色々なご意見がおありだと思いますが、お隣の国ですので、仲良くしていきたいと思います」。
近隣諸国は、関係悪化をめぐっては安倍首相を批判するが、昭恵夫人は諸国間の友好関係強化を目指す発言で知られている。
そんな中、夫人がフェイスブックの4万1233人のフォロワーに対して韓国への関心について発言したのは今回が初めてではなかった。夫人はテレビドラマも含め韓国文化の熱烈なファンで、国内メディアに対し、韓国語を勉強した後、韓国語を若干話したり書いたりできると話している。
5月9日には、夫人は韓国ミュージカル「カフェイン」を鑑賞したことを知らせる掲載をめぐっての批判に返答した。
夫人は「沢山のご意見ありがとうございました。真摯に受け止めます,,,,,,,」と記し、「このミュージカルを観たことも載せないという選択肢もある中で、批判覚悟で載せました。どんなに甘いと批判されようが、すべての人や国と仲良くしたいというのが私の思いです」と述べた。
今回の交流おまつりの写真をめぐる議論は24日朝も引き続き盛んに行われ、1782件の「いいね!」を受けていた。(米ウォール・ストリート・ジャーナル)
杜父魚文庫
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