14132 ウマロフ司令官 ソチ五輪開催阻止宣言   古澤襄

■カフカスでイスラム武装勢力のテロ激化
<【モスクワ=佐々木正明】ロシア南部ソチで開催される冬季五輪が4カ月余に迫る中、ソチに隣接する北カフカス地域でイスラム武装勢力によるテロが相次いでいる。武装勢力の有力司令官はソチ五輪を阻止すると宣言しており、五輪の安全な実施を最重要課題に挙げるプーチン政権は掃討作戦を進めている。
ダゲスタン共和国の首都マハチカラで9月25日、裁判官の親子が2人組の男に射殺された。ロシア国内でも治安が最悪レベルとされるダゲスタンでは今年上半期、テロや掃討作戦で153人が死亡。裁判官の殺人事件は今年に入り2件目となる。
同月16日には、治安が安定傾向にあったチェチェン共和国でも警察施設を狙った自爆テロが起きた。イングーシ共和国でもこの日、自爆テロを企てた男が逮捕された。
北カフカスに本拠を置くとみられる独立派武装勢力「カフカス首長国」のウマロフ司令官は7月、「ソチでは19世紀にロシア軍との戦闘で多くのイスラム教徒が死亡した」とし、ソチでの五輪開催を批判。「最大限の力」で五輪を阻止すると宣言し、仲間に民間人を巻き添えにするテロを行うよう呼びかけた。
ロシア連邦保安局(FSB)によると、ウマロフ司令官ら武装勢力の数百人がカフカスの山岳地域に潜伏し、政治家や地元官僚から支援を受けているという。
プーチン大統領は治安回復に向けて取り締まりの強化を厳命。特にダゲスタンではクレムリンの支援を受け、9月に共和国首長に就任したアブドゥラティポフ氏の下で汚職などの疑いがある警官や官僚らが次々に罷免されている。
一方、テロの激化はこうした取り締まり強化の裏返しでもあり、事態は悪化しているとの専門家の指摘もある。(産経)>
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