NATOの一員が突如、西側共通システムが抜け出そうとする軍事的意味は?
2013年9月26日、トルコ国防省は西側の配備するパトリオットミサイル・システムの替わりに中国からFD2000システムを30億ドルで契約すると発表した。
FD2000は中国がロシアの防空ミサイル網「S―300」に準拠する「紅旗9」の輸出ヴァージョンとされ、秘かにイスラエルが技術供与したと言われる(アジアタイムズ、9月30日)。
トルコはNATO加盟国であり、NATO海軍本部はトルコのイズミールにある。アナトリア半島、ポスポラス海峡という軍事的要衝に位置し、その地政学的重要性は、西側防衛の要の一つ、そのトルコが西側との共通防衛システムから一歩抜け出そうとしているのは、いかなる意味を持つのか。
目前の脅威はシリアの化学兵器、潜在的な核保有。しかしオバマの米国はシリア空爆を止めて腑抜け状態、英仏独もイランとの関連でもあまり熱意がなく、トルコにとっては悪夢が目の前にある以上、欧米を全面的に信頼できないというわけだろう。
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