■区議石川大我氏が社民変える?
<党勢衰退に直面する社民党党首選(14日開票)が、異例の注目を集めている。同性愛者であることを公表した東京都豊島区の石川大我区議(39)は、国会議員の支持を受ける吉田忠智参院議員(57)との一騎打ち。世代間対決に加え、お堅いイメージの同党で、石川氏の主張が投票権を持つ党員らにどう浸透するかが焦点だ。5日、都内で演説した石川氏は、「今のままでは党はつぶれる。リニューアルオープンしたい」と訴えた。
JR渋谷駅前で行われた党の演説会。石川氏は「社民党というと、古くさい党と思われるかもしれないが、今、変わろうとしている」と訴えた。その上で、「私は、日本で初めてゲイ(男性同性愛者)であることを公表して当選した議員です」と、打ち明けた。11年の豊島区議選で、セクシュアルマイノリティーの権利などを訴え、初当選した。
小学校のころ年上の男子を好きになり、同性愛者と気づいた。「25歳まで孤立して生きていた。同じ立場の人に出会い、さまざまな活動に携わるようになった」という。「言ったことで胸のつかえが下りた。弱い立場の人に寄り添う社民党や私の良さを、もっと知ってほしい」。聴衆は少なかったが、「ありがとうございます」と頭を下げた。
政策を実現しようにも、党は衰退の一途。今夏の参院選敗北で引責辞任した福島瑞穂前党首の後任を決める今回の党首選は、社会党から党名変更後、17年ぶりにして初の選挙戦。当初、国会議員の推薦を受けた吉田氏の無投票当選とみられたが、告示前日、石川氏が東京都連合と党員200人以上の推薦という条件をクリア、出馬にこぎつけた。所属国会議員5人の平均年齢は59・6歳。人材の活性化に加え、無投票で党首を決め続けてきた党への「地方の反旗」といわれる。
「区議でも党首はできる。永田町の政治を変えるには、非・永田町の人が乗り込み、声を出すこと。リニューアルオープンを目指す。最後のチャンスだ」と石川氏。12、13両日、党員ら1万7000人の投票で新党首が決まる。票読みの行方は、混沌(こんとん)としているという。(日刊スポーツ)>
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14197 ゲイ(同性愛者)を公表し社民党党首選へ 古澤襄

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