14273 米上院が財政協議で進展、15日にも合意か   古澤襄

<[ワシントン 14日 ロイター]米上院指導部は14日、政府機関の再開と債務上限引き上げ問題の解決に向け合意に近づいているとの認識を示した。
民主党のリード上院院内総務は、共和党のマコネル上院院内総務との協議で、債務上限と政府機関再開をめぐり「大きな前進」があったとの認識を示した。運が良ければ、恐らくあすは合意に達する可能性があるとの見方を示した。
マコネル院内総務も「良い1日だった。きのうも良い日だった」とし、「大きく前進していると言って間違いない。近いうちにさらに前進することを期待している」と語った。

関係筋によると、16兆7000億ドルの現行の債務上限について、少なくとも2014年2月中旬までの借り入れニーズをカバーするのに十分なだけ引き上げることが協議されている。
さらに、1月中旬まで政府機関業務を継続するための財源も確保すると同時に、3月から実施されている歳出の強制削減は維持する。また、年内の合意に向け、新たな財政協議を設ける。
ただ、この案は長期的な歳出削減や医療保険改革法(オバマケア)めぐる与野党の対立の解決にはつながらない。
米ホワイトハウスは14日、米東部夏時間午後3時(日本時間15日午前4時)から予定していた連邦債務上限引き上げと政府機関再開に向けた議会指導部との会合を延期した。
オバマ大統領は、共和党のマコネル上院院内総務やベイナー下院議長、民主党のリード上院院内総務やペロシ下院院内総務らと協議する予定となっていた。
仮に民主党と共和党の上院指導部が合意に達したとしても、保守運動ティーパーティ(茶会)系のクルーズ議員のような強硬派が上院ルールを使い採決を数日間遅らせる可能性がある。
共和党のベイナー下院議長も党内議員の反対に直面するかもしれない。ベイナー下院議長のスポークスマンは「上院で合意が得られれば、議員と共に内容を検討する」と明らかにした。
下院のカンター共和党院内総務は記者団に対して、共和党が15日非公開会合を開き今後について協議すると明らかにした。
共和党のバートン下院議員(テキサス州)は記者団に対して「好ましくない案で合意するぐらいなら何もまとまらないほうがまだいい」と述べた。
一方、共和党穏健派のキング下院議員(ニューヨーク州)は、上院共和党が支持した案だとしたら下院で採決を拒否することは難しいだろう、との見方を示した。
14日のワシントン・ポストとABCニュースの世論調査によると、現在の財政協議のこう着について、米国民の74%は共和党の対応を非難する一方、オバマ大統領に対する批判は53%だった。(ロイター)>
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