<アメリカの情報機関がドイツのメルケル首相の携帯電話の通信を傍受していた疑いに関して、ドイツの有力紙は、アメリカ側の機密文書にメルケル首相が使っていた携帯電話の番号が記されていたと伝え、ドイツ側はこうしたことから傍受への疑いを強めたとみられます。
これは、ドイツの有力紙ウェルトが24日、ドイツ政府当局者の話として伝えたものです。
それによりますと、CIA=中央情報局の元職員スノーデン容疑者が所有する情報機関の機密文書の中に、メルケル首相が2009年10月からことし7月まで使っていた携帯電話の番号が記されていたということです。
ドイツの情報機関は、この番号の記載に加えて、ほかの情報も加味した結果、メルケル首相の携帯電話の通信が傍受されていた可能性が極めて高いと判断したということです。
傍受の疑惑を受けて、ドイツのウェスターウェレ外相は24日、ベルリンに駐在するアメリカのエマーソン大使を呼び出して直接、抗議しました。
またドイツのポファラ官房長官も、記者団に対し、メルケル首相との電話会談でオバマ大統領が「メルケル首相の通信は傍受していないし、今後も行わない」と説明したことについて、「アメリカ側は過去の盗聴については否定しなかった」と指摘し、不信感をあらわにしました。(NHK)>
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